女優、寺島しのぶ(49)が29日、東京都内で行われた主演映画「あちらにいる鬼」(11月11日公開)の完成イベントに、共演の広末涼子(42)と出席した。
ダブル主演の俳優、豊川悦司(60)はこの日、体調不良で欠席したが、寺島は広末と映画のイメージカラーというおそろいの真っ赤なドレス姿で登壇した。
直木賞作家、井上荒野さん(61)の同名小説の映画化で、井上さんの実父で作家、井上光晴さんと、昨年11月に死去した作家、瀬戸内寂聴さん(享年99)をモデルにした不倫関係を描く。
寺島は5月に頭を剃って役作りに打ち込んだが、この日は再び伸びた髪を赤く染めて「伸びちゃうんだなー。なんか生きてるんだなと思います」と感慨を口にした。
広末は劇中で寺島との不倫を続ける豊川扮する作家の妻役を演じた。独特な三角関係を描いた廣木隆一監督(68)は「3人のバランスが良くて、こんな関係性の男女がいたらすごく迷惑だなと思います」と苦笑。
広末は「私も撮影してて豊川さんに一度、『ごめんね』って言われました。豊川さんは悪くないんです」と裏話を告白。客席へも「この映画を見て、『あ、旦那さんが豊川さんじゃなくて良かった』って思って帰っていただけたら。豊川さんみたいないい男だったら大変。『うちの旦那さんで良かった』って。でも豊川さんは悪くないんですよ」と笑わせた。
役柄に魂を込めた寺島は、試写でも「2回見ても全く平常心では見られず、内容も3分の1ぐらいしか覚えてない」という。号泣したという広末に「不思議だよ。やっぱり一世を風靡したスーパースターだからね、底力と鈍感力がね」とツッコんで再び会場を爆笑の渦に。廣木監督を「映画よりもきょうのトークの方が面白いんじゃ…」とぼやかせていた。