作中屈指の人気キャラは謎だらけ?
『ONE PIECE(ワンピース)』屈指の人気キャラであるシャンクスは、これまでの行動を振り返ると不可解な言動がいくつかありました。物語の第1話から登場しており、重要なキャラであることは間違いないですが、その正体は今もなお謎に包まれています。
まず、読者がシ気になる点のひとつとして「五老星との対談」が挙げられるでしょう。シャンクスは、「世界会議(レヴェリー)編」にて五老星との対談を果たしています。
五老星とは『ONE PIECE』の世界で絶対的な権力を持つ一族の天竜人のなかでも、最高位と位置づけられている存在です。そんな五老星による「君だから時間を取った」との発言に違和感を持ったファンは多いことでしょう。
世界政府と敵対関係のように描かれている海賊で、ましてや「四皇」とまで呼ばれているシャンクスが、なぜ五老星と話すことができたのでしょうか。
これについて、「シャンクスの血筋が天竜人の家系である」という説が考えられています。2022年に公開された映画『ONE PIECE FILM RED』にて、シャンクスの娘といわれているウタが暴走するのに対し、五老星の間で「早めに摘んでおかねば手遅れになる」「あの娘がフィガーランド家の血筋でもか」という会話が描かれました。
この後、原作の1086話にて「フィガーランド・ガーリング聖」という天竜人のキャラが登場していることから、フィガーランドは天竜人の姓であると考えられます。先の天竜人の発言は「ウタがシャンクスの娘であるなら、ウタも天竜人の血筋」と考えられるため、シャンクスは天竜人の子孫である可能性が出てきたのでしょう。
また、ガーリング聖の登場と38年前に起こったゴッドバレー事件について原作で描かれたことにより、長い間、議論されてきた「シャンクス双子説」が濃厚になったという考察も多く見られるようになりました。
上述したゴッドバレー事件にて、若かりし頃のガーリング聖が描かれた際に、彼は「見ていろ子供達…」という発言をしています。仮にシャンクスがガーリング聖の子供であるならば父親から息子に向かっての発言となりますが、気になるのがひとりではなく複数を意味しているところです。これにより、ネット上では「ガーリング聖はシャンクスと双子の兄弟に対して発言したのではないか」とささやかれるようになりました。
このほかにも、シャンクスの顔の描かれ方でも双子説が唱えられています。シャンクスは顔の左目付近に大きな3本の爪痕のような傷が特徴的で、この左目の傷が見えないようにシャンクスが描かれている場面もあります。
上述した五老星との対談の際に「ある海賊について話が」と発言している描写では、左目の傷が見えないように描かれており、あまりに綺麗に隠しているように描かれているので、「五老星と話しているのがシャンクスであると確定されるのを避けるために隠しているのかも」という声もあがっていました。
また、シャンクスが頂上戦争を止めるためにマリンフォードに来たことも双子説がささやかれる要因となっています。シャンクスはマリンフォードに駆けつける前日、同じく四皇であるカイドウと新世界にて小競り合いをしていたと海兵の口から語られていました。
新世界は「偉大なる航路(グランドライン)」後半の海で、マリンフォードがある前半の海とは「赤い土の大陸(レッドライン)」を挟んで反対側に位置します。普通に航海をすると到底間に合わない距離であるにもかかわらず、シャンクスはマリンフォードに現れました。
これにより、ファンの間では「カイドウと小競り合いを起こしたのはシャンクスの双子なのではないか」「シャンクスがふたり以上いる可能性もある?」などの考察が浮上しています。
最終章に突入し、およそ1年が経過しようとしている『ONE PIECE』では、長きに渡り明かされていないシャンクスの正体についても、描かれる日はそう遠くないかもしれません。