番組にはこれまで、SKY-HIが代表取締役CEOを務めるレーベル兼マネジメント「BMSG」所属のNovel Core、BE:FIRSTが出演してきたが、彼らに「社長」と呼ばれるSKY-HIが満を持して登場。「僕からすると彼らは所属アーティストというよりも、尊敬している仲間なのです。たまたま立場がアーティストとプロデューサーというだけで」と明かす。
SKY-HIは昨年、BE:FIRSTを輩出したオーディション『THE FIRST』出身アーティストに、さらに1億円の育成・制作費をかけるためのクラウドファンディングを行い、目標額1億円の4.5倍となる4億5654万6989円を集めた。「数字としてみるとすごく怖いですが、この世界で戦っていく上で、実績として示すのであれば数字はこだわらなければならないものだと思っています。僕を信じて賛同していただいた皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです」と伝え、気持ちを新たにしていた。
アーティストになるまでの生い立ちを振り返るなかで、小学5年のときに国語の模試で全国1位になったというエピソードが飛び出し、MCの田中圭と千葉雄大はびっくり。「あの頃は勉強そのものにハマっていたんです。文字を読むことに興味をそそられていた時期で、小説から自己啓発本までいろんな本を読んでいました。小説であれば三浦綾子さんの『銃口』、自己啓発本ではリチャード・カールソンさんの『小さいことにくよくよするな』が印象に残っています」と振り返り、田中は「勉強をしていたから読めたんだろうね」と感心しきりだった。
最初に手にした楽器はドラムだったという。「中学生になって、それまで真剣に考えていたサッカー選手になることをやめたのですが、そんなときに母親が、エリック・クラプトンのライブ映像を見ていたんです。自分も一緒に何となく見ていたのですが、ドラムを叩いていたスティーブ・ガッドがカッコよすぎて。とりあえずスティックを買って練習を始めたのが最初です」と回想。
続けて「当時、ドラムをガチでやっている人が少なかったようで、多いときは7つのバンドを掛け持ちするなど、いろんなバンドから声がかかるようになりました。自分もタダでドラムを叩けるから逆にありがたかったです(笑)。ドラムと一緒にベースもやっていたのですが、この2つの楽器を経験したことは、今のクリエーションに生かされています」と語った。
また、15歳の時点で既に起業意識が開花し、エイベックスに履歴書を送ったことにも言及。「ヒップホップにハマっていたことと、ラッパー・Jay-Zの本を読んだときに、ラッパーでありながら自らのレーベルを作るなど面白い活動をしていて、自分もやってみたい、というか起業しなきゃって思ったのです」と告白。結果的にそれがダンス&ボーカルグループ・AAAとしてデビューすることにつながった。
そんなSKY-HIが影響を受けたアーティストは、子どもの頃に聴いたMr.Children。特に歌詞を見たときに衝撃を受けたといい、「なかでも『everybody goes〜秩序のない現代にドロップキック〜』と『マシンガンをぶっ放せ』を聴いたのですが、社会風刺やシニカルな言い回しにいい意味でショックを受けて、さらに言葉への興味が湧きました。また例えば“ヒットチャートにドロップキック”など、自分の知らない社会の実情や世界情勢を曲中で、しかもポップに4分程度の時間内に表現していたことにびっくりして」と振り返った。
スタジオで披露したのも「everybody goes〜」。「アーティストとしての原点になっている楽曲ですので、大事に歌わせていただきます。僕が8歳の頃に影響を受けたように、今回のライブを通じて、今の8歳の子どもたちにも何かしら影響を与えられるように頑張ります」と人生初カバーに意気込み。
もう1曲はSKY-HIの新曲「Bare-Bare」。「SNSで加工をしたりするなど、個人的に、現代の世の中的に心身ともに自分を飾ったりすることが多くなったと感じていて、でも結局は裸の自分を愛して、裸のままでいいんじゃないかなという思いを書かせていただきました」と楽曲に込めた思いを明かした。
縦型&短尺映像配信アプリ「smash.」で公開されるノーカット撮影のUNCUT映像は3台のカメラで撮影。SKY-HIは「3台のカメラで撮るってなかなかないですよ! これ言うなれば“パパラッチショット”ですね(笑)」と盛り上げ、現場スタッフのテンションもアップ。「なんか楽しくなってきちゃった」とサービス精神旺盛なSKY-HIのアクトと相まって、ファン悶絶のお宝ショット満載のパフォーマンスとなった。