Pay money To my Pain初のドキュメンタリー映画公開 メンバー3人がファンに伝えた思いと願い「俺らにとって人生をかけたいものがバンドでした」

Pay money To my Pain初のドキュメンタリー映画公開 メンバー3人がファンに伝えた思いと願い「俺らにとって人生をかけたいものがバンドでした」

映画『SUNRISE TO SUNSET』初日舞台挨拶に登壇した(左から)PABLO、TSUYOSHI(※Sはドルマーク)、ZAX、茂木将監督

(ORICON NEWS)

 ロックバンド・Pay money To my Pain(以下、PTP)のTSUYOSHI(※Sはドル記号)、PABLO、ZAXが17日、東京・新宿バルト9で行われた映画『SUNRISE TO SUNSET』(11月17日公開)の初日舞台あいさつに登壇した。

 本作は 2013年12月30日に活動休止を宣言したPTPの足跡を追う初のドキュメンタリー映画。PTPメンバーのほか、元メンバーでギタリストのJIN(High Speed Boy inc.)、“盟友”SupeのKihiroをはじめ、JESSE (The BONEZ/RIZE)、Kj(Dragon Ash/The Ravens)、Taka(ONE OK ROCK)らによる“証言”や、貴重な未公開映像なども収められている。

 はじめにメガホンを取った茂木将監督から、同作を制作するキッカケがcoldrain主催のロックフェス『BLARE FEST. 2020』であったことが明かされた。「ファンの方から『あのPTPのライブ映像を公開にしないんですか』という声があり、なんとか形にしたいと思っていた」「一番いいなと思ったのは、みなさんがまた集まれて、人生の体験のひとつにできる形だった」と映画化を決断。「当初は一夜限りの上映でもいいと思っていた」と、熱意のほどを伝えた。

 そんな茂木監督の言葉を受け、PABLOは「映画にしようって話自体は結構前から出ていたんだけど、ツヨポン(TSUYOSHI)が『だったらちゃんと上映してほしい』って。映画の中の俺らと同じノリっすね。『こういうことできないの?だったらこうしようよ。…できた!』って感じ(笑)」と回顧。TSUYOSHIも「とんでもなくいい映像だったので、これを俺らだけの思い出の映像にしておくのはどうなんだろうって思っていたんです」と振り返った。

 貴重な映像の一つとして、初期のレコーディング時の映像も収められているが、PABLOは「レーベル中を探したんだけど、全然見つからなくて…。実はウチの下駄箱の中に入っていた」と明かすなど、会場の笑いも誘う。一方で、「記憶の中で封印しているものってたくさんあるんです。だから、映画の後半は直視するのが難しい部分もあって。見るのはきょうで4回目くらいかな。やっと客観的に見られるようになった気がする」としみじみ吐露する場面もあった。

 描かれているのはバンドの歩みであり、それは同時にメンバーたちの人生でもある。TSUYOSHIは「Kに出会ってから、漫画のような、映画のような波乱万丈の人生だったけど、本当に映画になった。作られたものよりもリアルなものが心に響くんだと思った」と本作の完成度に自信をのぞかせ、「自分の小さい頃の映像は残っていないけど、自分らが過ごした日々がこうやって残っていて、また見返せるというのは純粋にうれしい」と伝える。

 そして満員の客席を見渡しながら、「Blu-rayとかDVDで出すだけだったらこの景色は見られなかった。舞台あいさつにPTPとしてステージに立って、みんなの顔を見る。その景色が更新されました。ありがとうございます」と感謝。「俺らにとって人生をかけたいものがバンドでした。みんなにとっての大事なものは、大事にした方がいい。恥ずかしがらずに。行動できなくなってからでは遅いから。この映画を見て、なにかに気付かされたと思ったなら、大事にし続けください」と呼びかけた。

 ZAXは「何回も見たけど、すばらしいものができた。いいバンドやなって思いました。どうしても苦しかったり、寂しかったりした思い出が強くて。結成当時からの映像を見て、感動しましたね」と伝えながら、Kさんに対して「印象は変わんないです。大好きやったんで。ほんまにKってやつはとんでもないやつだった。素晴らしいボーカリストで詩人。この映画で改めてそこに気付かされた」と噛み締めた。

 続けて「辛かったりしたら、ライブハウスに来てください。俺たち3人、いつもぶちかましているんで。優しい人間になりたいなって思います。Kみたいな男になりたいなって思います。そういうことを噛み締めながら音楽やっていきますんで」と宣言した。

 2人の言葉に続き、PABLOは「俺らが生きている限り、PTPの音楽は消えないって思う。死ぬまでギター弾いていきます」と決意を伝えた。

 最後に茂木監督も「10年間PTPを愛してきてくれたみなさんが勝ち取った場所だと思います」と改めて感謝。エンドロールで流れる楽曲にも言及し、「なぜあの曲にしたかというと、Kくんの遺言でした。最後にインタビューをしたときに、あの曲を聞いてほしいと言っていたから。この映画で、彼との約束が果たせたと思っています」と充実した表情を見せた。

 PTPは2004年に結成、2006年12月にメジャーデビューした4人組ロックバンド。楽曲のスケール感や振り幅、英語詞で歌われるラウドロックサウンドと、エモーショナルなボーカルで着実に人気を高める中、2012年12月30日のKさん(Vo)の急逝(享年31歳)を受けて活動休止。現在のラウドロックシーンの礎を築いた存在として支持され、今年で休止から10年の節目を迎えた。

 舞台あいさつは、18日にT・ジョイ京都とT・ジョイ梅田、19日に伏見ミリオン座とT・ジョイ横浜でも行われる。

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