NEWS加藤シゲアキ、旧ジャニーズ性加害問題に「自分たちが一番会社に厳しい目を向けるべき」

NEWS加藤シゲアキ、旧ジャニーズ性加害問題に「自分たちが一番会社に厳しい目を向けるべき」

新作小説「なれのはて」出版記念記者会見に臨んだNEWS加藤シゲアキ(撮影・横山慧)

(日刊スポーツ)

NEWS加藤シゲアキ(36)が24日、都内で、小説家としての新作「なれのはて」(講談社から25日発売)の出版記念記者会見を行った。創業者ジャニー喜多川氏(19年死去)の性加害問題でジャニーズ事務所から社名変更した所属するSMILE−UP.について言及する場面もあった。

前作「オルタネート」(20年)で第164回直木賞候補となり、第42回吉川英治文学新人賞や第8回高校生直木賞などを受賞して以来初の、待望の新作となる。発売前重版が決まり、加藤は「ありがたい限りです」と笑顔を見せた。「ありがたいことに『オルタネート』で、自分も想定してなかったような注目をしていただいたので。その影響で次作も注目していただいたのかなと。作家の先生方からも『早く書け』とお尻をたたかれたんですけど」と笑った。「結果として自身作になったと思います。チャレンジしたことが間違いじゃなかったのかな、と再確認する日々でございます」と感謝した。

NEWSは現在全国ツアー中で、「会場に、(応援グッズの)うちわではなくて『小説現代』を振っている人がいて。文芸誌を持って。すごい光景だなと思って」と告白し、笑いを誘った。「『なれのはて』や、『発売前重版』と書かれたうちわを持っている方もいました」と明かし、ほほ笑んだ。

同作の舞台は東京、秋田、新潟。時代は令和から、戦前戦後の昭和、大正までを描く。終戦前夜に起きた秋田・土崎空襲をきっかけに、悲劇と後悔が背中合わせの人間の業(ごう)と向き合いつつ、力強く生き抜こうとする人びとの姿を、1枚の絵から始まるミステリーを通じて描く。

今年8月、母の地元の秋田を20年ぶりに訪れ、今年90歳になる祖母に小説出版の報告をしたという。「祖母と戦争の話をしました。祖母は10歳で、妹をおぶって、『空襲が来た』ってあぜ道に出た、とか。戦中とか戦後の苦労話とか。そういう話を祖母とできただけでも、書いた意味があったなと思います」と述べた。

会見ではジャニー氏の問題をめぐるSMILE−UP.についての思いを聞かれた。「被害者の方もいる話ですから、まず被害者の方に配慮しつつ、自分たちの会社で起きた話ですから、自分たちが一番組織や会社に厳しい目を向けるべきだなと思います」と答えた。「作家業として、この会社にいる意味があるのか、ということもあると思うんですけど、僕個人の現在の意見としては、内側から監視、見つめたい。おこがましいですけど、自浄作用になれば」と続けた。

「なれのはて」についても、「初稿を書き上げて、改稿作業中にこの(ジャニー氏の)問題が取り上げられまして。この小説を出していいのか、出すべきなのか、葛藤しました」と振り返った。「間違っているかもしれない、という自己批判的な厳しい視線で冒頭から読み直したんですけど、結果的に、自分の感覚は間違っていないと信じて、それだけの覚悟を持って書いたという自負があったのっで。不安はありますけど、刊行しないという選択肢はなく、刊行に至りました」と説明した。

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