■「君の花になる」概要
同ドラマはある出来事により挫折した元高校教師の主人公・仲町あす花(本田)が、崖っぷちの7人組ボーイズグループの寮母となり、一緒に“トップアーティストになる”という夢に向かって奮闘する物語。脚本は、「花のち晴れ〜花男Next Season〜」(2018年、TBS系)、「恋せぬふたり」(2022年、NHK総合)などを手掛けた吉田恵理香氏が担当。30歳の節目を迎え、恋も仕事も友情も新たなステージへ進む主人公の成長と胸キュンを完全オリジナルで描く。
同ドラマの鍵を握るボーイズグループ・“8LOOM”のメンバーを演じるのは、高橋文哉、宮世琉弥、綱啓永、八村倫太郎、森愁斗、NOA、山下幸輝の7人。期間限定のボーイズグループとして実際にデビューし、主題歌・劇中歌などの楽曲発表や物語と連動したライブ、イベントなど多岐にわたる活動を行っている。
また、あす花の姉・優里を木南晴夏が演じるほか、宮野真守、内田有紀、竹中直人、夏木マリら個性豊かな面々がストーリーを盛り上げる。
■いい意味でクドくて笑わせてくれる宮野真守“ケンジ”
社長から契約更新のチャンスをもらった崖っぷちのボーイズグループ・8LOOM。しかし、半年以内に配信で1位を取らなくてはならず、プレッシャーを感じていた。重い空気のなか、あす花が用意した朝ごはんをメンバーたちが食べていると、マネージャーのケンジ(宮野)がバタバタと入ってくる。
20分後には出発だから急いで!と急かすケンジにメンバーとともにあす花も「20分?」と驚くと、「とにかく急いで!仲町さんも」と言うケンジ。わざわざ後ろを振り向いてから、カッコつけて大見得を切るようにあす花を指さす。動きとキメ顔がいい意味でクドくて宮野真守らしくて笑えてしまう。
■メタフィクション現象に視聴者もざわざわ!
所要で中座していたあす花が現場に戻ると、なにやらもめている声が聞こえてくる。8LOOMが新しいアーティスト写真を撮影していたのだが、その姿がすごいインパクトなのだ。カッチリとセットしたヘアスタイルでおでこには派手なスパンコールのバンダナを巻き、白Tにデニムシャツを重ね着して、ボトムもデニムのハーフパンツ。
この80年代アイドルのような出で立ち。これはもう、アレにしか見えないではないか。そう、宮野が自身のライブやバラエティ番組「おげんさんといっしょ」で扮したキャラクター、“雅マモル”だ。8LOOMメンバー7人が揃って雅マモル姿になっていて、メタフィクションな現象に見ている方は軽くパニック状態になってしまう。
当人の宮野が演じるケンジは“雅マモル”スタイルを激推しするものの、メンバーからは大不評。逆ギレしたケンジは「これが私の精一杯!これ以上頭は回りません!」とまた大見得切ってポーズをつけてセリフを叫んだ。
量産された“雅マモル”の不意打ちの登場と宮野のテンションの高さに思わず吹き出してしまう。このシーンには視聴者もざわつき、Twitterで“雅マモル”がトレンド入りを果たす結果となった。
◆構成・文/入江奈々