AIで特殊詐欺撲滅!杉良太郎がゆうちょ銀行に協力要請

AIで特殊詐欺撲滅!杉良太郎がゆうちょ銀行に協力要請

AI(人工知能)による特殊詐欺の被害防止警告機能を搭載したATMの発表会見に出席した左から小藤田実専務執行役、橘慶太、杉良太郎、笠間貴之取締役代表執行役副社長、橋本佳和営業部門ATM事業部長が出演=東京都内

(サンケイスポーツ)

警察庁特別防犯対策監を務める歌手で俳優、杉良太郎(79)と人気ユニット、w―inds.の橘慶太(38)が20日、AI(人工知能)による特殊詐欺の警告機能を搭載したゆうちょ銀行のATM(現金自動預払機)を東京都内でPRした。杉がゆうちょに協力を要請して実現。動画には制服姿の橘が出演しており、2人で特殊詐欺の撲滅を誓った。

実証実験での検知率85%

この日の実演で携帯電話を耳にかざした担当者がATMの前に立つと、数秒後に物々しいサイレン音が鳴り響いた。画面には警察庁のエンブレムと赤く光るサイレンとともに橘が登場。「その電話は詐欺です! 今すぐその電話を切って!」と強い口調で連呼した。

警察庁プロジェクトチーム「ストップ・オレオレ詐欺47〜家族の絆作戦〜」(SOS47)で特殊詐欺撲滅の啓発活動などをけん引する杉が、送金を最終的に食い止める〝水際対策〟としてATMに着目し、実現した今回のシステム。

詐欺グループの主なターゲットは高齢者。犯人が言葉巧みにATMの前に誘導し、通話による指示で指定口座に入金させる手口が多いという。同システムでは防犯カメラなどの画像をAIが自動分析。携帯で通話しながら操作しようとする利用者に対し、目の前にあるモニターで警告表示をして注意喚起する。

警察庁とゆうちょは昨年2月から店舗などで実証実験を開始。当初は携帯で通話しながらATMの前を通過するだけで反応するケースもあったが、AIは学習を重ね、現在は検知率85%と精度をあげた。

一部の信用金庫などではAIを活用した注意喚起を実施するが、全国規模での導入は初。実証実験が続く中、杉は「インターネットのサービスが向上すると、取り締まるほうが追いつかない」と技術の進歩で特殊詐欺の手口が多様化すると指摘。その上で「今までにない取り組みとなるが、官民をあげて地道に一から取り組みたい」と〝総力戦〟を強調した。

■370億円から441億円 、一昨年から被害額増加

ATMを設置するコンビニや銀行、ゆうちょなどでは職員や警察官らが利用者に声をかけて注意を促すが、昨年の被害総額は約441億円(暫定値)で、一昨年の約370億円から増加。橘は警察庁特別防犯支援官を務めており、「犯人は主導権を握って高齢者を冷静にさせないようにしている。そのときに冷静さを取り戻してもらって、ひとりでも多くの人の被害を防ぎたい」と願った。

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