脳科学者の茂木健一郎(60)が9日、自身の「X」(旧ツイッター)を更新。感想、と称し性加害問題に揺れるジャニーズ事務所について私見を述べた。
茂木氏は、ジャニーズタレントの人気を、接触する機会が増えると警戒心が薄れ親しみを感じる「単純接触効果」で説明できるとした。
「とりたてた才能があるわけでも、すごいパフォーマンスがあるわけでも、ものすごくかっこいいわけでもないそのあたりにいる兄ちゃんたちが人気になった理由は単にたくさんテレビに出たから」と批判的に分析。その結果、同化圧力の高い日本で、疑似家族的に、芸術性とは無関係な人気を定着させたとした。
さらに、高い露出を維持したい事務所と、短絡的に視聴率を稼ぎたいテレビ局の2者を共犯関係だと批判。その結果、「ほんもののアーティスト、ほんものの芸能は日本のメディアから排除されるようになった」と語った。
茂木氏は、ジャニーズ事務所の問題は「単純接触効果を通したあげ底のニセのスターを生み出してきたこと」であると断罪し、「ジャニーズ的なものが変わらなければ、日本のエンタメ文化に悪影響しかないだろう。日本のエンタメがガラパゴスな自己満足を超えて世界に出るためには、ジャニーズ的なものと決別するしかない」と持論を述べていた。