羽生九段 棋王戦ベスト16進出 菅井八段に勝利 藤井王座挑戦を競う永瀬九段との22日、決定戦へ弾み

 将棋の羽生善治九段(53)が16日、東京・将棋会館で第50期棋王戦挑戦者決定トーナメント2回戦、菅井竜也八段(32)との対局に臨み、139手で勝利した。振り駒の結果、羽生が先手になり、戦型は後手・菅井の四間飛車。羽生、菅井共に王を8筋で1段王に構える珍しい陣形。金銀4枚を連結させ、飛車角で相手堅陣を削り合う中盤戦へ突入した。

 その中で、羽生が左桂の交換の後、今度は右桂を3段階活用して銀桂交換へ持ち込む。その後、飛車を成り込んでのサイド攻撃、さらに9筋へ香を打ち込んでの縦攻撃を織り交ぜて菅井陣を攻略していった。

 今年度成績を8勝1敗とした羽生。対戦成績はこれまで羽生6勝、菅井9勝だっただけに、難敵を破ってのベスト16進出が好調さを示している。次戦で梶浦宏孝七段(29)と対戦する。

 羽生は例年7番勝負を年明けに、挑戦者決定リーグは秋以降開催のALSOK杯第74期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)でリーグ残留。そして22日には、藤井聡太王座(21)=王将を含む7冠=への挑戦権をかけて永瀬拓矢九段(31)との決定戦に臨む。

 タイトル挑戦となれば、昨年6月に日本将棋連盟会長に就任してから初。王手をかける、通算100期の行方も注目を集めることになりそうだ。

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