美空ひばりさんの長男でひばりプロダクション社長の加藤和也氏(50)が、27日放送のテレビ朝日系「徹子の部屋」(月〜金曜後1・00)にゲスト出演し、ひばりさんと昭和の名俳優・萬屋錦之介さんとの絆について語った。
生前、懇意にしていた2人だったが、ひばりさんは晩年、病との闘いで活動を一時休止。錦之介さんも病気で長期入院を余儀なくされた。ひばりさんは89年6月24日に死去。加藤氏が「いの一番にご連絡させていただいた」のが、錦之介さんだったという。
加藤氏はそこで、錦之介さんにあるお願いをしたことを明かした。ひばりさんの愛車キャデラックで、遺体を自宅へ運んでもらうことだった。「“どうしても霊柩車じゃなくて、錦之介さんに送って帰ってきて欲しい”とお願いした」。錦之介さんも快諾してくれたといい「病院に行ってくださって、抱えるように最後、家まで送り届けてくださって」と感謝を口にした。
ひばりさんの仏間には今も、ひばりさんゆかりの品々が置かれている。その中に2足の下駄があった。加藤氏によると、片方はひばりさんのもの。もう片方は、ひばりさんが錦之介さんにプレゼントしたものだという。「2人して病気を治して、どこかで食事会とか夕涼みとか、そういう時に履こうと思ってたんじゃないかと思います」。闘病むなしく、ひばりさんの8年後、錦之介さんも97年に死去。加藤氏は「これを2人で履いて遊びに行くくらい、元気になってほしかったなと思いますね」と話した。