俳優の綾野剛が1日、都内で主演映画「花腐し」(荒井晴彦監督)の完成披露舞台あいさつを共演の柄本佑、さとうほなみらと行った。
松浦寿輝氏の芥川賞受賞作を荒井監督が大胆に脚色。ピンク映画の監督役を演じる綾野は「素直にうれしいですね。この作品がどのように受け止めていただけるのか。こうして届けられることを心から感謝しています」と語った。
共演の柄本に対して、綾野は「純粋に佑さんのファンて言うのもあって。これだけしっかりご一緒するの初めてなんですが、本読みの段階でセリフの初速の(読解の)早さに圧倒されて『マズいな』と思った」と告白。実は当の柄本も「本読みのとき、荒井さんの世界と綾野さんの親和性の高さに『ヤバッ』と思っていた。結構焦りました」と互いに意識し合っていたことを明かした。
綾野のかつての恋人役を演じたさとうは「今回転んだり転がったりするところが合ってる。アクションみたいな部分があって、綾野さんが転がり方を教えてくれた」と綾野が現場で動作をディレクションしてくれたと告白。「綾野さんがいなかったら傷だらけだった」と感謝していた。
劇中では雨のシーンが象徴的に用いられる。綾野は「もう、ずぶぬれですよね。映像にうつるための雨量が必要。50メートル先まですごい雨」と苦笑い。柄本が「モノクロだと(スクリーンに)映らないから1・5倍ぐらい降らさないといけない」と振り返ると、さとうも「上向くと溺れる。ゴボゴボってなりました」と苦労を明かしていた。