米作曲家のバカラックさん死去、94歳…「遥かなる影」などの作品で音楽家に多大な影響

米作曲家のバカラックさん死去、94歳…「遥かなる影」などの作品で音楽家に多大な影響

バート・バカラックさん(2013年撮影)=AP 【読売新聞社】

(読売新聞)

 【ロサンゼルス=渡辺晋】カーペンターズの「はるかなる影」などで知られる、米ポピュラー音楽を代表する作曲家のバート・バカラックさんが8日、ロサンゼルスの自宅で死去した。94歳だった。AP通信によると自然死という。

 幼少の頃からピアノを学び、10代でジャズに熱中。クラシックの教育も受け、作曲家としての活動を始めた。ドイツ出身の伝説的女優で歌手のマレーネ・ディートリヒのステージでピアノや指揮を担当するなど才能を発揮。1950年代から70年代にかけては、作詞家のハル・デビッドと組んでヒット曲を連発した。

 69年の映画「明日にむかって撃て!」の楽曲で、B・J・トーマスの「雨にぬれても」は米アカデミー賞に輝いた。ほかの代表曲に「アルフィー」「サン・ホセへの道」「小さな願い」「世界は愛を求めている」「恋の面影」など。歌手のディオンヌ・ワーウィックさんがバカラック作品を数多く歌っている。

 叙情的なメロディーと美しいハーモニーが特徴。親しみやすい曲でも凝った和音の進行や複雑なリズムで、聴き手に強い印象を残す。陰影豊かなその作品は、世界中の音楽家に多大な影響を与えた。先月亡くなったミュージシャンの高橋幸宏さんが楽曲をカバーするなど、日本にもファンは多く、来日公演では味わい深い歌声を披露した。

 2020年には、プロデューサーのダニエル・タシアンさんと組んで作品を発表するなど、90歳を過ぎても活動を続けた。

作曲家、村井邦彦さんの話「20世紀最大のソングライター。最近、虫の知らせか『アルフィー』などの譜面を引っ張り出し、改めて転調のすごさなどに驚かされていたところだった」

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