2021年に骨髄異形成症候群のため84歳で亡くなった笑福亭仁鶴さんの命日にあたる17日、大阪市のなんばグランド花月で「笑福亭仁鶴 三回忌追善落語会」が行われた。
筆頭弟子の笑福亭仁智ら一門や縁のあった桂文枝、月亭八方、桂小文枝、桂南光らが出演。思い出話に花を咲かせた。
文枝は若かりし頃、仁鶴さんと一緒に「上方落語の会」に出演している写真を見ながら、「吉本の落語家は総出演と言っても6人くらいしかいなかった。みんなで頑張っていた」と回顧。吉本興業が仁鶴さんと月亭可朝さん、自身の3人を“3羽がらす”として売り出していたことを振り返りながら「2人について行くのがやっとだった」と語った。
八方は仁鶴さんについて「溝があった。なかなか心を開いてくれなかった」。そこで、仁鶴さんが引っ越しする際は積極的に手伝いに行き、ネタの使用許可をもらっていたという。
一方、仁鶴さんが出演していた芝居「はなしか団地」のひとコマを見た仁智や小文枝は「右から2人目、俺や」などと、若かりし頃の自身の姿に夢中になって、仁鶴さんの思い出話はそっちのけ。南光が「仁鶴師匠の思い出話やのに、自分らの話でもりあがっとるがな」と突っ込んで笑いを誘っていた。
最後は観客と一緒に、仁鶴さんの大ヒット曲「おばちゃんのブルース」を合唱。大団円を迎えた。