20年4月に真打ち昇進した落語家立川志の春(46)の昇進披露パーティーが16日、都内で行われ、師匠の立川志の輔(68)とともに取材に応じた。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期になっていた披露パーティー開催に、志の春は「この2年間、オンラインでの落語や、YouTubeで配信を始めたり、いろいろと新しい経験を積むことができたので、結果的にはいい寄り道になったと思います」と話した。
米イェール大を卒業し、大手商社勤務の経験を持つ志の春。02年に志の輔に入門し、今年が20年の節目の年。
志の輔は「私も今年40年という区切りの年。弟子の区切りの年が重なったというのは、本当にうれしく思います」と喜んだ。
古典、新作、英語落語に加え、自身の落語が舞台化もされるなど、活動は幅広い。「師匠に入門して一番良かったことは、何歳になっても新しいことに挑戦し続ける姿を見せてもらっているところ。私もそういうスピリットで活動を続けていきたいと思います」と抱負を語った。
2年前に披露パーティーや披露の落語会が延期、中止になった後、志の輔は自身の独演会など志の春を連れていき、口上の場を設けたり、高座に上げるなどしてきた。
志の輔は「古典落語を身に着ける早さ、新作も作って、私のプログラムの時にもお客さまを沸かせ、海外でも英語で落語のスピリッツを伝えている。自分の青写真を本当の写真にしていっている。何も心配はないので、今のまま、足を前に出し進んでいってもらいたい」と背中を押した。
12月3日には東京・有楽町朝日ホールで昇進披露落語会が行われる。