『稲川芸術祭』は、稲川と千葉県市原市で障害者グループホームを運営する一般社団法人あゆみが、障がい者の芸術活動を支援し、優れたパラアーティストの育成を目的に立ち上げたプロジェクト。そのテーマソングとして渡辺プロデュースの下、TSMの生徒が「おわりのはじまり」を制作して配信した。
2013年に障がいのあった次男(享年26)を亡くした稲川は、2021年から『稲川芸術祭』スタートさせた。「『稲川芸術祭』というネーミングは恥ずかしいんですけど、息子のこともあって、『何か障がい者の皆さんの役に立ちたい』という思いがずっとあって、『いつかやりたい』って思っていたことなんです」とプロジェクト立ち上げの経緯を説明。
パラアートについても「障がいがあるとかないとか関係なく、すごいし面白いんです。絵の緻密さもそうなのですが、考え方とかアングルが『あれ? これアリか!』と驚かされる描き方をするんです」と話し、「私の次男も障害を持って生まれて26年間一生懸命生きてくれたんですけど、『私と同じく息子も絵が好きだったな』と思うと、私にとってパラアートは他人事じゃない気がしているんです」とプロジェクトにかける思いを話した。
イベントでは、テーマソング「おわりのはじまり」を有松桃子とTSM/DA TOKYOおばけダンサーズがパフォーマンスした。稲川は「感動しましたよ〜。面白い! 表情もいいし、動きもいい。すばらしいな」と笑顔を見せ、渡辺は「振り付けも全部学生さんがやられていて、講師の力を借りずに自分たちでやっているんです。すごくいいアイデアですよね」と絶賛していた。
その後、別会場に移動し、『おばけアートワークセッション』を実施。稲川と渡辺はパラアーティストたちが『稲川芸術祭』に応募する作品を制作している現場を訪れ、一人一人と言葉を交わしながら作品をじっくりと鑑賞。2人は作品の出来栄えに感心しきりだった。