俳優稲垣吾郎(49)が11日、東京都内で主演映画「正欲」(岸善幸監督)公開記念舞台あいさつに共演の新垣結衣(35)、磯村勇斗(31)らと出席した。
作家朝井リョウさんの同名小説が原作。違う場所や人生、境遇で生きる5人が織りなす人間ドラマ。
先日開催された第36回東京国際映画祭のコンペティションで最優秀監督賞と観客賞をダブル受賞した岸監督にお祝いの花束贈呈をした稲垣は「自分のこと以上にうれしかった」と大感激し、稲垣たってのリクエストで出演者が岸監督を囲んで記念撮影して祝福した。
前日まで滞在した台湾で、同映画の反響を感じた岸監督は「世界にも通じるんじゃないかと、感触をちょっとだけ感じた。もっともっと広がれば」と笑顔。香港でも舞台あいさつするという。
稲垣は、息子が不登校になり、妻と教育方針で度々衝突する検事の寺井を演じた。この役について「新しい挑戦」とした上で、「(役柄は)心が崩れはじめて、自分の正義とは何かほころび始めるというか。なるべくハッキリとした表現ではなくて、静かに緩やかなグラデーションを付けて演じることができればと思って、監督に指示して頂いてやってきた」と難役に自信を見せた。
新垣と磯村は劇中、偽装結婚するシーンを演じた。新垣は「手を取り合ってこの先の未来を乗り越えていく意味では、偽装ということでもない。私は不思議なこととは思わなくて」と語れば、磯村も「家族、家庭にはいろんな形がある」としみじみ語った。
ほかには、共演の劇団EXILE・佐藤寛太(27)、東野絢香(26)が登壇した。