講談師の神田伯山(40)が21日、東京・末廣亭で著書「講談放浪記」(講談社)発売記念記者会見を行った。2020年2月に襲名し初の書籍。21〜22年にわたって文芸誌「群像」で行っていた連載を大幅加筆し、人間国宝で師匠の神田松鯉(80)との師弟対談も収録している。
“いまチケットが最も取れない講談師”と言われるほどの人気を誇る伯山。「僕の貢献度は、絶大な貢献度」と笑いを誘いつつ、「そういう役割をしているだけ。役割をちゃんとやらないと業界全体が潤わない」と語った。
講談界の発展に向けて尽力しており、「インフラを整えることをかなり重要視している。またひとつインフラが整う本」だと自信を見せる。現在は落語家と比べると講談家は圧倒的に少ない現状に触れ、「粛々とやれるべきことをやっていくしかない。僕の力だと現状くらいしか広めることはできないので、次の時代に期待したいと漠然に思っています」と述べた。