澤穂希さん 現役引退後はボールを1度も蹴らず、「やり切った」と“完全燃焼”

 「なでしこジャパン」の元エース、澤穂希さん(43)が30日放送のTBS「テレビ史を揺るがせた100の重大ニュース」(後7・00)にVTR出演。2015年の現役引退後、「サッカーボールを1回も蹴っていない」ことが明らかになった。

 2000年以降で最も印象に残った「生中継」をインターネットで調査。1〜100位を発表する内容で、2011年の「なでしこジャパンW杯で世界一」が30位にランクインした。VTR出演した澤さんは、番組にキャスターとして出演した膳場貴子氏のインタビューに応じた。

 W杯前、日本代表が出発する際に空港に集まった報道陣はわずか数人だった。優勝後、帰国すると260人の報道陣が空港に集結。主将としてチームをけん引した澤さんは、「全然(帰国後の)風景が違って夢なんじゃないかって。みんな『なにこれ?』みたいな感じで。『すごくない、みんなこっち見ているよ』みたいな。本当にそういう感じの会話だったんです」と、チームメートとともに驚いたことを振り返った。

 東日本大震災から4カ月後の快挙は、多くの人に感動を与えた。「サッカーをやっていいのかって思いがあった選手もたくさんいた」と澤さん。「少しでも笑顔になったり、勇気をもらったって思ってもらえたら、という気持ちがあって。本当にあそこにいた全員が、いろんな思いを背負って戦い抜いたW杯優勝だったかなと思います」と、しみじみ話した。

 J3福島ユナイテッドFCの辻上裕章副社長と結婚した15年に現役引退。17年に長女を出産した。「子どもはテレビに出ている私を見ると澤穂希だって言うんですよ」と告白。「(W杯で)コーナーキックを私がアウトサイドで入れた映像を見ていた時に、(長女が)自分も出来ると思って練習していた時期もあったんです」と目じりを下げ、ママの顔を見せていた。

 スタジオの膳場氏は、インタビューの裏話を披露した。「お嬢さんはサッカーの英才教育かと思いきや、澤さんにうかがったら、現役を引退されてからサッカーボールを1回も蹴っていない、一切蹴っていないんですって」と明かした。澤さんが「やり切ったから(サッカーを)やりたいとも思わない」と発言していたことも紹介し、「完全燃焼したということですよね。今はお子さんと向き合って充実しているということなんですが。見せられる背中があるってステキなことだと思いました」と話していた。

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