ジャニーズ事務所の創業者ジャニー喜多川氏の性加害を同事務所が認めたことに関連して、化粧品会社のアルビオンは15日、公式サイトで「ジャニーズ事務所に対する当社の対応について」と題した文面を掲載した。同事務所に改善が認められるまで、新たな契約や起用を見送るとしている。
アルビオンは、同日に同様の趣旨の文面を公開したコーセーの関連会社。ジャニーズ事務所が性加害を認めた7日の会見後には、アルビオン社長が個人のSNSアカウントで、CM出演しているSnow Man渡辺翔太の起用継続に前向きな言葉を掲載したとの情報が拡散され、話題となっていた。
▽アルビオン発表全文
アルビオンは、いかなる性加害も絶対に許されるものではないと考えております。
この度のジャニーズ事務所の問題に対しては、事務所と契約を交わした企業として、人権尊重の徹底や、被害にあわれた皆様への補償が少しでも早く進むよう、改革や取り組み状況の報告を求め、必要に応じて情報提供を要請するなど、事務所の適切なガバナンス体制の確立を注視してまいります。
その一方で、所属タレントの皆様や、それを支えるマネージャーなどスタッフの皆様が活躍の場を失う状況についても非常に懸念しており、才能あるタレントやスタッフの皆様が、一日も早く活躍の場に復帰できる仕組みの確立についても、強く要請してまいります。この二つを明確に分離し、並行して進めることができる状態にすることが必要と考えております。
そのためには、現在のジャニーズ事務所には被害者の皆様への補償に専念していただくべきと考えており、現在の所属タレントの皆様や、そのマネジメント機能については、他社への移籍や、ガバナンス体制の整備された別組織の設立などの方策によって、早急に対応すべきであると伝えていく所存です。
上記の考えを踏まえ、現時点でのアルビオンの対応状況は以下の通りです。
・十分な改善が認められるまで、新たな契約や起用は見送っております。
・現時点ではWebサイトからの削除や店頭の販促物の撤去等は予定していませんが、お客様のご意見や流通企業の意向を踏まえ、適切に対応してまいります。
当社は今回の問題を契機に、お客様と商品を繋いでくださるタレントの皆様や、それを支えるスタッフの皆様を取り巻く環境が、より健全化していくよう、社会的責任を負う企業として、微力ながら貢献していきたいと考えております。