■繭美、由香里、理子が顔を合わせる
同ドラマの原作は、横関大による同名小説。
主人公の容姿端麗で仕事も充実しているが恋愛だけがうまくいかない日村繭美(深川)と、ハイスぺ医師と結婚するが自由がない神野由香里(前田)、使命感ゆえに思い悩む新人刑事の熊沢理子(石井)という3人の女性によるサスペンスとなる。
“普通の幸せ”を望み、葛藤を抱えながらも、それぞれの日常を暮らしていた彼女たちが、ある日を境に人生が思いもよらない方向へと進んで行く様子をスリリングに描く。
友人・翠(さとうほなみ)のことで思い悩む由香里は、相談した繭美と警察へ。そこで理子と会った。第4話は、いよいよ3人の“怪しい関係”が動き始めた。
■由香里の夫からまさかの発言
愛人と妻という関係ながら、離婚したい由香里に協力する繭美。繭美の大学時代の後輩である理子は、刑事として由香里の相談にのる。
彼女たちの間に生まれた関係の先には、由香里の失踪、自殺らしき遺体の発見があるということが分かっている。そこに向けてどんなことがあったのかが焦点だ。
繭美は、由香里の夫・智明(毎熊克哉)との関係を続け、将来的に大学病院の院長を目指すことになりそうだという話を聞いた。仕事では後輩との衝突から異動を迫られており、“院長夫人”の座に心が動く。
一方、「死に場所を求めてる」という発言をした翠を気にかける由香里は、逆に翠から「まずは自分の人生でしょ。このまま死んだように生きてていいの?」と言われ、ついに繭美から受け取った浮気の証拠写真を智明に突き付けた。
ところが、智明の口をついて出たのは「俺、別れる気ないから」という言葉だった。
■石井杏奈“理子”の冷たい表情にゾクゾク
智明に大学時代からずっと好きだったと言われ、離婚するものと思っていた繭美は、まさかの展開に激しく動揺。由香里に声を荒げてしまう。その場に遅れて理子が現われた。実は由香里は、離婚を求めて繭美と協力していることも理子に相談していたのだ。
理子は、繭美と由香里の姿を見て、あることを思い付く。後日、2人を呼び出した理子は「席替えをしたらどうでしょう」と提案した。
繭美は医師の妻という席へ、由香里は自由な世界という席へ。その由香里の新しい席は、翠の場所というのだ。遅れて現れた翠は「私が死んで、由香里さんが私になればいい」と言った。
刑事でありながら“偽装自殺”の計画を提案する理子にゾクッとさせられた。秘密の計画は判明したが、なぜ彼女がそんな提案をするのかは謎のままだ。
また、繭美が録っていた智明との音声データで裁判を持ちかけたとき、由香里は「それはできないです。それだけは避けたいんです」と言った。冒頭、理子の上司・上原(野間口徹)が由香里の実家に聞き込みに行くシーンがあったが、そこで由香里が現在のイメージとまったく違う証言を得ていた。裁判ができないことと、それが絡んでいるのだろうか。
さらに、神野家を見上げる謎の女(南沢奈央)も登場。秘密の計画へと進んで行く様子と見せながら、新たな謎も浮上してサスペンス感が途切れない。ストーリー構成のうまさに引き付けられる。
SNSには「面白くなってきた」「このドラマ策士だらけ」「由香里に裏の顔が?」「このままいくとも思えないんだよな」「どんどん女達の本性が出てきて見入っちゃう」と、ドキドキ感を刺激されている感想が寄せられた。
◆文=ザテレビジョンドラマ部