大阪・毎日放送(MBS)の虫明洋一社長が26日、大阪市内の同局で会見を開催した。
昨年年1月1日に放送した同局制作のバラエティー番組「東野&吉田のほっとけない人」に、元日本維新の会の松井一郎氏らを出演させ、政治的公平性が問われた。同局は、その問題を含むさまざまな事例に早期に対処する新組織「オートノミーセンター」を22年6月に設置しており、現在の状況を報告した。
虫明社長は「オートノミーセンターにあらゆる物が持ち込まれて変な状況だと思う」と切り出し「物を実際に作っているプロデューサーやディレクターが判断できるというのが本来望ましいところ。しかしそれができなかったところでわが社は、色んな問題を起こしちゃった」と明かした。
今までは総合編成、報道情報、制作スポーツの各所に番組アドバイザーがおり、番組が出来上がってから相談する体制だったと説明した上で「今、企画・立案段階で社内ではあるけれど第三者の意見を聞いた上で進めていく。リスクの種があるのならば、早いところで防止したい」と組織の設置目的を解説した。
「プロデューサーらが試行錯誤した上で、周りで相談して、現場できちんと解決して、信頼される放送をやるというのが理想」と言うが、現在の状況は「スタートした所で、オートノミーセンターは非常に忙しいと聞いている。まだプロデューサーらに自分で思考して解決できない人もいる」と明かした。