タレント榊原郁恵(64)が2日、東京・浅草公会堂で、昨年61歳で死去した夫の俳優渡辺徹さんプロデュースお笑いライブ「徹座」の代理座長を務めた。この日の舞台は「追悼公演 徹座7 THE FINAL」と銘打って行われ、名誉座長となった渡辺さんに代わり、妻榊原が奮闘。息子でタレントの渡辺裕太(34)も応援サポーターとして参加し、サンドウィッチマン、ナイツ、なすなかにしら人気芸人らとともに、明るく笑いでしのんだ。
「徹座」は、お笑い好きの渡辺さんが15年に始めた企画で7回目の開催。これまで榊原は裏方の楽屋番を務めてきた。追悼公演として行われることが決まり「渡辺徹さんが喜んでおります。今日はどこかに現れてくると思います」と笑顔。渡辺さんのデビュー作となった人気ドラマ「太陽にほえろ!」のテーマ曲が流れるオープニングでは、夫のシルエットが映し出されたスクリーンを突き破って登場し「勢いつけて出たかったの!」と元気いっぱいに語った。
MCを務めた裕太は「あれ(スクリーン)、50万(円)するみたい。とんでもないわがまま言って」と母親にツッコミ。榊原は思わぬ出費から「楽屋にお弁当なくて、おにぎりでゴメンね。まさか50万とは」と芸人たちに謝罪するなど“親子漫才”も披露した。裕太は家族の思い出話も明かし「(榊原に)『チューして』とご飯を食べてる時に言う。2人で隠れて奥の方に行ってましたけど」と暴露。夫婦の仲むつまじい秘話でも会場を笑いに包んだ。
渡辺さんは昨年11月に敗血症のため死去したが、豪華出演者に自らオファーするなど「徹座」を大切に育ててきた。サンドウィッチマン伊達みきお(49)から「三回忌、七回忌、十三回忌とやりましょう」と提案されると、榊原は「渡辺徹を通してこんなにも大きな絆になった。解散はもったいない」と前向きに話した。【遠藤尚子】