洋子さんは未婚の母としてかれん、ローランド氏、エッセイストの桐島ノエルさんの3人の子を育て上げたが、8年前にアルツハイマー型認知症と診断された。司会の黒柳徹子が「初めの頃、違和感を感じたのは海外旅行にいらして、ホテルの部屋が分からなくなった」と明かすと、かれんは「そうですね、モルディブの時ですね」と振り返った。
その後物忘れが多くなり、病院へ検査に行き、「アルツハイマー型認知症だということを診断されて、最初は母に伝えるかというのをちょっと悩んで」とかれん。ローランド氏は「お医者さんに伝えない方がいいってアドバイスされて、ただまあ母も物書きなんでね、逆に自分のアルツとの闘いみたいなことももしかしたら書きたいんじゃないかなと思って、だからきょうだいで議論したんだけど、ただ彼女の部屋に行くとそういう本がいっぱい並んでたんですよ。もう分かってるんだなと思って。ある日ちゃんと話そうと思って(きょうだい)3人で話したんだけど、話したところで忘れちゃうんですよね」と回顧した。
洋子さんはその後も少しずつ減らしながらも仕事は続けていたが、ある時連載の執筆が止まってしまい、筆を折る形となったという。黒柳が「混乱してる時は、つらくて、退屈そうだったんですって」と話しを振ると、ローランド氏は「たぶん映画とかも見ても最後まで把握しきれないんですよ。記憶のサイクルが短いんで、1時間ぐらいたつと何見てるか分かんなくなっちゃうみたいな。ニュースとかはまだ見れると思うんですけど、ただものによっては覚えてたり」と説明。「その辺は不思議ですよね。昔のことは全然話せるんで。思い出話とかは喜んでしてくれるんで」とも話した。
かれんは「今日連れて来ても、普通に体も元気ですし、普通に会話もキャッチボールできますし、穏やかに過ごしている感じです」と語り、かれんの自宅で過ごすVTRも公開。洋子さんからの黒柳へのメッセージもあり、「徹子さんこんにちわ。お久しぶりで、でもあなたを見ると、私食いしん坊なので、おいしいものを思い出しちゃう。何かいろいろありそうだわって感じがするの。」とコメント。かれんから「また一緒にご飯を食べに行きたいですね」と振られ、「当然。あなたは一緒においしいものを食べにいく人だなという感じがするわけ」と笑顔を見せた。
ローランド氏は「最近凄く穏やかで、やはり前はいつも角が立ってた感じなんですけれども、最近凄く優しいし、いつも笑顔で。ハッピーそうだから良かったなって」、かれんは「ようやく普通のおばあさんになったっていう感じがします」と笑ってみせた。