型染めの第一人者で染色家の柚木沙弥郎(ゆのき・さみろう)さんが1月31日、うっ血性心不全で死去した。101歳だった。葬儀は近親者で済ませた。喪主は長男、廉平さん。
東京出身。戦後、柳宗悦が提唱した民芸運動に感銘を受け、後に人間国宝となる染色工芸家、芹沢●介に師事した。動物や植物を題材にした素朴な柄と大胆な色彩を組み合わせた型染めを主に制作した。絵本や版画、ポスターなども手がけ、100歳を超えても創作を続けた。国内外で数多くの個展を開催し、昨年も日本民芸館や世田谷美術館などで展覧会を開いた。
女子美術大で教え、同大学長も務めた。