俳優・林遣都が6日、大阪市内で行われた舞台『サラリーマンの死』京都・兵庫公演に向けた取材会に出席。サラリーマン家族を描くストーリーで、林は「自分の家族と重ね合わせてこの作品を見てしまった」と明かした。
米劇作家アーサー・ミラー(2005年没)の代表作。1950年代前後のニューヨーク舞台に、かつて敏腕セールスマンだったが、63歳となって精彩を欠くようになったウィリー・ローマン(段田安則)と自立できない2人の息子などの姿通し、現代社会に通ずる過酷な競争社会や家庭の崩壊などの問題を投げかける。
ウィリーの次男ハッピーを演じる林は「僕も次男」と言い、長男ビフ(福士誠治)の存在について「兄はフットボールスターだけど、自分の兄も野球で学生時代キャプテンだったり、僕にとってはスターみたいな存在だった」と振り返り、演じる役に「共感する部分がある」と語った。
また、「重たい、つらい、悲しい話」とした上で、主演の段田の演技に触れ「本当に死にものぐるいで一生懸命生きている姿に心打たれた。大変な世の中なので、人が一生懸命生きようとする姿を見ていただきたい」とメッセージを込めた。
この日は高橋克実も出席。ほかに、鈴木保奈美、鶴見辰吾らが共演する。あす7日と8日に「ロームシアター京都 メインホール」(京都市左京区)、19日〜22日に「兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール」(兵庫県西宮市)で公演される。