反して、スタジオを飛び出して腕を光らせるのは、なすなかにし(以下、なすなか/中西茂樹、那須晃行)。ロケで見せる絶妙なコンビネーションがアジャスト。ロケとスタジオと漫才の三刀流で、結成から20年を超えてようやく需要が追いついた。
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なすなかの4年後輩で、若手時代に東西の事務所ライブを支えていたのは、みなみかわ。19年まで「ピーマンズスタンダード」というコンビ芸人だったが、元相方の吉田寛氏が芸能界を引退したため、解散。ピン芸人に転向後、くすぶる夫の仕事獲得に動いたのは妻だった。
妻はインスタグラムを開設して、有名芸人に夫のプレゼンDM(ダイレクトメッセージ)を送信。千原ジュニア、東野幸治、元テレビ東京のテレビプロデューサー・佐久間宣行氏のYouTubeチャンネルに出演させた。「松竹の闇を暴く」夫、「DMで仕事を取るみなみかわの嫁」は同時に注目され、佐久間氏が手掛ける「ゴッドタン」(テレ東系)に夫婦で出演。“イタ嫁”は、正社員で勤めていた東京・渋谷「109」のジュエリーショップを辞めて、夫のPR活動一本に絞った。
イタ嫁は、みなみかわだけではない。なすなか・那須の妻でタレントの濱田准も、強烈キャラだ。濱田は、松竹の大黒柱であるよゐこ・濱口優が開催したカラオケ会に出席。先輩主催の場で自分が歌いたい曲を入れて、酔いが回ると濱口に向かってヘッドバンキングした。
那須と中西は親戚のため、結婚の際は中西家にあいさつ。濱田は、「結婚しました。イエーイ!」とダブルピースを見せて、その場を少しピリつかせた。みなみかわには「私、なすなかにし那須の」と小指を立て、キンタロー。には電話越しで「こんにちわー。桃太郎でーす!」と自己紹介した濱田。気づかいが裏目に出ることもあったようだ。
「イタ嫁の元祖といえば、ますだおかだ(ますおか)の岡田圭右さんの元妻で元芸人の祐佳さんでしょう。岡田結実さんのお母さんでもありますが、結婚を機に芸能界を引退して一般人になってからも、芸人の控室を訪れては岡田の嫁、元先輩芸人であることを自慢。ウザがられていたことは有名です」(実話系週刊誌の芸能記者)
TKO(木本武宏、木下隆行)の2人そろった不祥事もネタにして、ここへきて盛り返してきた松竹。なすなか、みなみかわ、ますおかのブレーンの1人がイタ嫁という共通点。そのキャラは芸人以上かもしれない。
(伊藤由華)