サッカーW杯カタール大会の放送以来となるタッグが実現。「もしも2人が今、25歳に戻ったら今の時代はこうして突破する!」をテーマに令和の必勝ビジネス思考術を探った。
本田は22歳の時に初めて海外に挑戦しオランダに渡る。そして2010年、24歳の時にW杯(南アフリカ大会)に初出場。今回のテーマである25歳の時は「本気でワールドカップで優勝する」と常々口にして、本気で思ってロシアでプレーしていたと回想。藤田氏は、1998年、24歳でサイバーエージェント社を設立し、その2年後となる2000年に当時史上最年少で東証マザーズに上場。「時価総額10兆円を目指すとかってふかして」いた26歳の時だった。
「ふかす」。「口から出まかせに景気よく言う。吹聴する」という意味で藤田氏が使ったワードに本田も共感。
「何者でもないのに謙虚だったら、どうやって目立つの」
そえぞれが人生のターニングポイントを迎えて走り続けていた24〜26歳。では、今、25歳に戻ったら――。本田は「投資は間違いなくやる。今やるならBuy Out(バイ アウト=対象企業の株式を買収し経営権を手に入れる手法)を多分やっていたと思います」。この発言に対して藤田氏も「何か形にして、それを売却して、それを元手にまた次をやるっていうのが、今この時代だったら考え得る成功するパターン」だと説いた。
ではターゲットとなる「事業」は。「資本が潤沢でないというシチュエーションで」という前提で藤田氏に問う本田。それに対して藤田氏は「自身が起業したその頃はインターネットが凄い伸びていて、ネットバブルがちょうど始まった頃なんですね」と26年前のスタートアップしやすかった環境を回顧。「じゃあ、今すぐ…僕が25歳だとして、本当にないなって、日本国内には」と苦笑いを浮かべながら正直な思いを語った。「例えばDXやAIというのは今ド本命の産業だけど、これは大企業が結構深く関わっている分野で、スタートアップとかが食い込める分野って意外と少ない」と分析。「伸びている産業があんまりないとすれば、伸びている国に行った方がいいんで、まず考えるのは海外に行って起業する」と自身の考えを示した。「あとは日本が世界で最も素晴らしいものがつくれる分野。例えばアニメとか音楽にも可能性としてはある。そういったものをつくれれば世界中から買いに来てくれる。難しい、あり得ないかもしれないが、世界で1番のリゾートホテルだったり、ワインだったり」と具体的なアイデアも示した。
「できないことを言い続ける」。2人は成功する組織で大事なこととして、改めて「ふかす」ことを強調した。踏み出さなければ何も始まらない。高い目標を掲げ走り出さないと、何も成し遂げられない――。フィールドは違えど、時代を切り開いてきた2人のリーダーは、ある一定の成功を手にした今でも「今、25歳に戻ったら」というテーマにギラついていた。