曙太郎さんのプロレス時代の師匠でもある武藤敬司はマネジャーから訃報を聞き「倒れてからは会っていなかったし、闘病生活が長くて心配はしていた。長い間、お疲れ様でした」とコメントした。
2005年8月、格闘技から転向した曙さんのプロレスデビュー戦の相手が武藤の化身グレート・ムタだった。その後は「武藤部屋」の弟子とレスラーとしての英才教育を受け、師弟コンビでプロレス大賞最優秀タッグを受賞するなど大活躍した。
武藤は「(プロレスの本場米国の)ハワイ出身でもあったのでプロレスに対する受け入れが早かった。技も体も大きかったのでプロレスラーとして資質はあった」と述懐。私生活でも横綱らしい一面を見せていたと明かし「食べることも遊ぶことも何でも豪快だった。豪放磊落(らいらく)という言葉がふさわしい、昭和の時代を漂わせる、ひと昔前の横綱だった」としのんだ。
武藤は自身のSNSでも「長い闘病生活の末に、曙選手がお亡くなりになりました。大相撲からプロレス界へ、真摯に向き合う姿勢にプロレスLOVEを感じた人でした」と曙さんへの思いを投稿。「俺の引退前に今一度闘いたかった思いもありましたが叶いませんでした。横綱、ゆっくりと休んでください。心よりご冥福をお祈り致します」と追悼した。