第76回カンヌ国際映画祭(5月16〜27日)のコンペティション部門の出品作が13日発表され、是枝裕和監督の「怪物」が選出された。是枝監督のコンペ出品は、昨年の韓国映画「ベイビー・ブローカー」に続く7度目。
「怪物」は、郊外の町を舞台に、子供同士のけんかと思われた出来事が、大きな事件に発展していく人間ドラマ。坂元裕二さんが脚本を、3月に亡くなった坂本龍一さんが音楽を担当した。安藤サクラさんや永山瑛太さんらが出演している。
同部門には、東京・渋谷の公共トイレを舞台にした役所広司さん主演の「パーフェクト・デイズ(原題)」(ヴィム・ヴェンダース監督)も選ばれた。また、2021年に新設された「カンヌ・プレミア」部門で、北野武監督の新作「首」が上映される。
是枝監督は、「映画はスタッフとキャストの一期一会の短い出会いと別れの間に生命を授かる。その産声を初めて観客の皆さんに聴いていただく場所として、カンヌは最高の舞台」とコメントを発表した。日本での公開は6月2日の予定。