今回の新作映画は、2018〜2020年まで放送されていたテレビアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』第6期をベースに映画化。知っているようで知らない、“鬼太郎の誕生”について隠された謎に迫るストーリーを描き、鬼太郎の父(かつての目玉おやじ/cv:関)と水木(cv:木内)のW主人公となっている。
関は「オーディションの時から、監督から大人向けにしたいということを伺っていて、その後台本を拝見したら、子ども向けどころじゃないなと(笑)。『ゲゲゲの鬼太郎』というアニメの中で、こんな重いテーマを扱っちゃっていいんですかっていう、驚きでいっぱいでした」と最初の印象を明かしつつ「人間の愚かさや醜さに真っ正面から立ち向かって描かれている作品。とても苦しい思いをしながら、台本を読んだのを覚えています。それと同時に、人間の愚かさに対して、立ち向かえる勇気をくれる作品だなとも思いました。どうぞ期待してください」と呼びかけた。
木内は、水木しげる氏生誕100周年を記念して作られた同作に、「本当に背筋が伸びる思いだった」といい、「子どもの頃、なんで鬼太郎のお父さんは目玉だけなんだろうと思ってたんですが、それをまさか自分がおじさんになって、それを解明する作品に出演させていただくことになるとは夢にも思ってなかった」と出演を喜んだ。
水木しげる氏が生前描いてこなかった鬼太郎誕生の謎を、今回映画化することについて古賀監督は「我々が作っていいのか」と葛藤もあったと語る。そんな中「水木先生の著作物や、水木先生が生きてきた昭和の時代をすごくみんなで勉強しまして、水木先生がもしこの令和の世にいたならば、描きたかったことってこういうことなんじゃないかということを探ってつくり上げた」と制作秘話を語った。
物語は、幽霊族の末裔・鬼太郎の父(かつての目玉おやじ)は行方不明になった妻を探し、恐怖の舞台となる哭倉村(なぐらむら)を訪れるところから始まる。そして、時を同じくして水木も、勤め先の帝国血液銀行からの密命を帯び、日本の政財界を裏で牛耳る龍賀一族の当主・時貞の弔問に訪れる。この“呪われし村でふたりは出会う”という文字どおり、運命的な出会いを果たすが、それは同時に恐怖の始まりだった。