本作は『花咲くいろは』『SHIROBAKO』『サクラクエスト』『白い砂のアクアトープ』と、「働くこと」をテーマに日々奮闘するキャラクターを描いてきたP.A.WORKSによる”お仕事シリーズ”の最新作。『第36回東京国際映画祭(TIFF)』(10月23日〜11月1日開催)のアニメーション部門に正式出品されている。
舞台は世界でも注目されるジャパニーズウイスキーの蒸留所。崖っぷち蒸留所の再起に奮闘する若き女性社長と、夢もやる気もない新米編集者が、家族の絆をつなぐ”幻のウイスキー”の復活を目指す物語を描く。
早見は印象に残ったシーンは「1つは、高橋さん(小野)とのやり取り。とあるシーンをキッカケに心の距離や展開が変わっていくんですが、そこにもウイスキーが間にあって、この作品を象徴していると思います。2つ目は、家族の絆を表すようなウイスキーを復活させるために奮闘する中で、(井上喜久子演じる)母とやり取りをするシーンです。最後に向けて本当に胸を打つやり取りがあるので、そこに注目していただきたい」とアピールした。
“仕事”をテーマとした本作について、「ウイスキーは作るのにとても時間がかかる。私たち声優も、今日やったことが今日成果になることはなかなかない」と共通項を見出した。「やったことが忘れた頃に返ってきたり、最後まで形にならなかったこともある。120%の力を注いでも、なにかトラブルが起きてしまったり…」とし、「これは声優業に限らないと思います」と客席に語りかけた。
そして「でも、数年後に『あのとき頑張ったから今があるんだな』と思えることもあります。私はそのときのための種まきをしているんだと思って、いつもお仕事をさせていただいています」と笑顔を見せた。

