日テレ「最高の教師」工学研究会コンビ福崎那由他&萩原護 高校時代も「中央にはいないタイプ」

松岡茉優主演の日本テレビ系ドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」(土曜、午後10時)の第3話が29日、放送された。同話で“自由”を手に入れるために動き出した「工学研究会コンビ」を演じる、福崎那由他(21)、萩原護(20)が日刊スポーツの取材に応じ、同作の魅力や互いの印象などを語った。【佐藤勝亮】

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同作は、松岡演じる化学教師が、卒業式の日に4階から自身を突き落とした生徒を探るべく始業式の日からさかのぼって真相を突き止めていくオリジナル作品。19年に人気を博した同局系「3年A組−今から皆さんは、人質です−」と同じプロデューサーと監督が手がけている。今回は“D組”が舞台で、生徒役には芦田愛菜、加藤清史郎ら注目の若手俳優30人が出演している。

福崎 「クラス全員が教室に集合している日は、みんな同年代というものあって、控室とかワイワイみたいなところもありますね。いくつかのグループに分かれていたり、本当の学校みたいですね。現役の高校生の子とかは、自分が通っている高校の話をしていたり、宿題をしていたり。両立していて本当にすごいなって思っています」

萩原 「本当の教室みたいな感じの雰囲気ですね。あと控室から撮影現場に入ってくる間に、みんなちゃんとスイッチを入れるということが、だんだんとできてきているんじゃないかなって思います」

“クラスメート”には、芦田愛菜もいる。

福崎 「『おー』って、確実になりますよね(笑い)。僕より年下なんですけど、厳かという印象ですね。オーラを感じます(笑い)。緊張する感じが最初はあったんですけど、ご本人と話したらそんなことないですね」

福崎は工学研究会に所属する機械オタクで、コミュニケーションは苦手だが、好きな物に対しての没入感は天才的な眉村紘一役。萩原は、工学研究会と天文学部をまたにかける二刀流男子の日暮有河を演じている。2人は今作で初共演。工学研究会コンビとしてドラマ内で一緒にいることが多いが、普段も2人きりでいることが多いという。それぞれの印象を聞いた。

福崎 「衣装合わせの時から印象は変わってないですね。本当にこの波長の人なんだなって思います(笑い)。僕はすごい好きな波長ですね。すごく明るくハキハキとしゃべるわけじゃなく、人によっては冷たく聞こえるかもしれないんですけど、彼だからそんなことがないっていう。そういう不思議な雰囲気をまとっている。すごい絡みやすいですね」

萩原 「いや、ありがたいですね(笑い)。僕は最初に会った時の印象と、仲良くなってからの印象が変わっていますね。最初は毎日、下を向いていた気がします(笑い)」

福崎 「目を合わせるの苦手だからね(笑い)」

萩原 「目が合うようになってからは、すごくしゃべってくれて(笑い)。一緒にいてあんまり沈黙の時間がないので、僕としてはありがたいです」

学生時代、どんな高校生だったかを問うと、2人ともクラスの中央にいなかったタイプだと答えた。

福崎 「高校生の時は、本当に仲いい人と小規模でずっと一緒にいるタイプでしたね。(役との違いは)もうちょっと意見言うかなって感じですかね。眉村くんが自分の中で抱えながら、自分の中で戦うことが多いと感じるので、それよりは自分の体外に放出しているかな」

萩原 「高校時代は、中央にはいなかったですね(笑い)。端にいましたね。(演じる日暮と)近い立ち位置にいたかもしれないですね」

ドラマは「3年A組−」と同じプロデューサーと監督が手がけている。前作が人気を博しただけに、プレッシャーもあるという。

福崎 「台本もそうなんですけど、なんかすごい僕はプレッシャーというか怖さみたいなのが結構あって。明確に『続きの物語』と言われているわけじゃないですけど、どうしてもやっぱり比べちゃうというか。見る人からしたら、どうしても比べてしまう部分あると思うんですよね。だからこそ、また違う30人と先生とで何ができるのかっていうのを台本をいただいた時から、悩んでいますね」

萩原 「言葉というより、文章としてのせりふが多いなっていう印象がありますね。だからこそ、伝えたいところがすごく明確に文章になっているから、そのセリフをちゃんと言うっていうことが多分重要なんだろうなっていうのは思います。3話の撮影時、最初はそれを意識して現場に行ったんですけど、でもやってみて感じることが多々あって。結果的には、予定していた演技プランとは違うものになった気がしますね。セリフの端々に、感情が思った以上に入れやすかったです」

3話では、工学部研究会部室を占領する相楽らクラスの中心的生徒らに、「どうかお願いします。僕たちの事をちゃんと“ハブって”ください」など、2人が自ら仲間外れにされることを志願した。

福崎 「勇気あるなと思ったよね。自分たちがもしさ、眉村と日暮っていう関係だったら、多分ああいう動き方しないかなっていうふうに思いますね」

これまでに比べてセリフ量も多かったが、実はセリフがない時のシーンの方が大変だという。

福崎 「大変さの話だけで言うと、意外としゃべってないシーンの方が大変なんですよね。クラス内のシーンで、台本には明確に『あなたは何をしています』というのが書かれているわけじゃないので。だから切り取られた日常のシーンの中で、何をしているかっていうのを想像しておかなきゃいけない。生徒が30人いて、それぞれの立ち位置や関係性もある。その中で一斉に『撮影スタート』となった時に、どうやって動けるか。どれだけ自分の中に役を持っているかで変わってくるので、しゃべっていないシーンの方が大変で、難しいかなって思いますね。見ている人に『自分はこういう役なんだ』とわかってもらえるかというのは、すごい僕の中でも悩んだところでもあります」

3話で2人が“ハブられる”ことをお願いしたきっかけは、松岡演じる九条先生が諭したことだった。人生2周目の九条先生が実際に自分の担任の先生だったら?

福崎 「どうなんだろうね、結構おせっかいかなって思っちゃうかもしれないんですけど。でも多分、普通の生徒には1周目と同じ感じの接し方をしてくれるのかな?だから実は距離のある先生なのかな。それだったら僕は逆にうれしいですね」

萩原 「でも実際に寄り添われた時、なんか自分の気持ちの変化みたいなのはありそうですね。意外に好きになるかもしれない(笑い)」

2人ともすでに高校を卒業しているが、撮影で再び青春を感じているのだろうか。

福崎 「ないよねー。これからあるのかな?(笑い)。今のところは、教室の中で2人はうつむいているので(笑い)。まだ青春はないかもしれいなですね」

萩原 「陰の役なので、この役に限ってはないですね(笑い)」

3話で眉村と日暮、うつむいていた2人が動き出した。物語は今後どうなるのか。

福崎 「3話で眉村と日暮が、問題児集団に対して一矢報いるじゃないですけど、お願いすることで少し変わる部分があって。そこから、僕たちが動いたことで問題児集団の中にも何かいろいろ起きたりして…クラス全体の雰囲気を変える1つのきっかけに僕たちの動きがなったと思います。3話で僕たちは2人の世界で生きると決断しているんですけど、果たして本当にそのまま2人で生きていくのか。それとも少しずつ心を開いて、クラスの他の人と仲良くなって、ちゃんと青春を謳歌(おうか)できるのか。ちゃんと見届けていただけたらうれしいです」

萩原 「今回僕たちがある行動を起こしたことで、いろんな言葉が出てきて。その言葉の中のどれか1つに、『おっ』って思ってもらえればそれでいいのかなって思っています。僕たち2人が変化したことによって、これからおそらく周りの生徒も反応が変わってくると思うので、そこを見てくれたら、また視点が増えそうな気がしますね。あとは、僕たち2人の今後にも注目して欲しいです」

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