戸田奈津子さん「現実は飢えて貧しい日常なのに」初めての映画館は疎開先の愛媛、東京で洋画に夢中

戸田奈津子さん「現実は飢えて貧しい日常なのに」初めての映画館は疎開先の愛媛、東京で洋画に夢中

映画「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」の来日記者会見でトム・クルーズ(右)の通訳を務める戸田奈津子(2018年7月18日撮影)

(日刊スポーツ)

映画字幕翻訳家の戸田奈津子さん(87)が17日、テレビ朝日系「徹子の部屋」(月〜金曜午後1時)に出演し、字幕翻訳について語った。

1歳の時に戦争で父を失った戸田さんは「1年ちょっとの時に取られちゃって。すぐに死んでしまいました。だから覚えていないですね」とした。愛媛の疎開先で初めて映画館に行ったといい「映画館には蚊がいなくて、蚊避けに行って。それから東京で洋画に夢中になりました」。

続けて「今みたいにビデオがあるとか知らないから『今しか見られない』という気持ちで。毎回見に行って別世界だと思いました。現実は飢えて貧しい日常なのに、ばら色の世界があったから。SFも別の星じゃないかと思いました」。

保険会社に就職するも字幕翻訳者の夢を捨てきれずに退職。「映画と英語が好きだったんですけど、母と2人なので遊んじゃいられないと思ったんですけど、組織はだめでした」。下積みは20年にも及び、79年公開の「地獄の黙示録」で認められた。

字幕翻訳について「よく全部を翻訳していると思われるんだけど、そんなことをしていたら画面が文字いっぱいになる。直訳をして読み切れなくなったらダメ。3秒だったら9文字くらいしかならない。日本語の方が難しいです」とした。

戸田さんの母は97歳で逝去。「親不孝な娘だった」と当時を振り返り「母は旅行が好きだったので、せめてもの親孝行で海外旅行に行きました。昔はお見合いとかもしたんですが、私が全く聞く耳を持たなかったのでそのうち諦めて。でも、年を取ってからも旅行に行けたので、母から『お嫁に行かなくて良かったわ』と言われました」と話した。

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