思い込みを捨てる! 売上げ倍増させた敏腕編集者・山岡朝子の“結果を出す仕事術”

5月1日に放送された「日曜日の初耳学」(MBS/TBS系)に、林修先生注目の“敏腕編集者”山岡朝子さんが出演。編集長を務める雑誌「ハルメク」で販売部数のV字回復を実現した山岡さんが林先生のインタビューに応え、結果を出す仕事術やリーダーシップの秘訣を語った。

■シニア誌なのに“ポケモンGO”特集!

今、女性誌発行部数No.1を誇る雑誌「ハルメク」。60〜70代のシニア世代を対象にした定期購読誌、つまり“書店に並ばない雑誌”だが、業界のヒット目安である販売部数月10万部をはるかに上回る月38万部を実現している。その編集長を務めるのが山岡さんだ。

実は同誌は長らく部数低下に歯止めがかからず、山岡さんが編集長に就任する直前には販売部数20万部を大きく割り込んでいた。山岡さんは、2017年に同誌編集長に就任すると、スマホのテクニックを解説する特集やスマホゲーム「ポケモンGO」の特集など、“シニア向け”の先入観を取り払った斬新な特集を連発。それが奏功し、わずか4年ほどで販売部数を倍増させた。

「“シニア誌を作る”と“大人の女性誌を作る”では、根本でどう違うんですか?」という林先生の質問に、山岡さんは「(シニアだと思うと)割と思い込みでシニアに向けたものを作ってしまう。でも『女性誌だ』と思うと、ファッションとかヘアとか旅行とか、そういったものも全部範囲に入ってくるんです」と、発想の転換の根本を解説。

人気企画の一つ「ポケモンGO特集」については、「なかなかこの年代の方にはハードルが高いかなと思っていたんですが、調べてみたら『ウオーキングと組み合わせてお散歩の目的として使いたい』という方が多くて」と、データを踏まえて企画に踏み切った経緯を明かした。

さらに、通常の月刊誌の倍にあたる6カ月かけて1号を制作していることや、購読者から届く月2000〜3000通におよぶアンケートはがきを徹底的に読み込んで企画に反映させること、年間200回に及ぶ読者との座談会など、徹底したリサーチ主義を導入していることも打ち明けた。

■「2割はしっかり見る」リーダー論

山岡さんいわく、「ハルメクは、『びっくりした』『感動した! なんでこんなに私の知りたいことが分かるのか』『ハルメクを読んでいて良かった』と思ってもらえるところまでいかないと合格点じゃない」と、その目指すところは極めて高い。

2017年に編集長に就任し、大改革を行った山岡さんだが、当初は「異を唱えるスタッフもいて当然だと思いますけど、いました」という。その中で改革を成功に導いたのは「とにかく早く、小さな成果でもいいから早く結果を出す」という強い思いだった。

リーダーとしての「2割ぐらいはしっかり見て、(それ以外の)任せられるところは任せる。こういう企画をやろうっていう目線合わせは真剣に時間をかけてやる」という姿勢が、周囲からの信頼を勝ちとることにつながった。

そんな山岡さんも、29歳で初めて雑誌の編集長を任された当時はリーダーとしてどう関わるべきかが分からず、当時勤めていた会社の先輩社員に悩みを打ち明けた。

「その先輩が『山岡さん、もしかして自分のコピー人間がいたらいいのになって思ってないですか? その考え方は違うよ。そこからは、山岡さんが思いつく範囲のものしか生まれないよね』って言われたんです。それが、その後の私のチームビルディングの指針になっています」と山岡さん。この時学んだリーダーとしての姿勢が、山岡さんを現在の快進撃へと導いた。

常に挑戦を続ける山岡さんは「新しいことにチャレンジしようとする時、『怖いな』と思った時にやっていることは、失敗しても別に死にはしないっていうことです」という。「失敗した時のシナリオは、評価が下がる、上司に怒られる、周りから嫌味を言われる。でも、その程度だなって思うんです。その程度のリスクでできるなら、新しいことにチャレンジしてみるのもいいのかなって思っています。チャンスがあるならやったらいい。想定される最悪シナリオはたいしたことじゃない、って思うようにしています」。

自らの背中を押したい時のとっておきの方法を打ち明けインタビューを締めくくった山岡さん。その前向きな姿勢に、林先生も大きく頷いていた。

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