■明るくも切ない学園ラブストーリー
本作はSnow Manの渡辺が連続ドラマ単独初主演を務める明るくも切ない学園ラブストーリー。目標もなくあいまいな高校生活を送る弥生(林芽亜里)は、生徒から人気の美術教師・田邑に誘われ、美術部に入る。次第に田邑に恋心を抱く弥生だったが、あるとき、田村のスケッチブックに無数に描かれた女性の絵を見つける。それは高校時代の田村が恋していた教師・由美子だった。
■由美子を諦めきれない田邑…第7話を振り返る
校外学習が始まり、先生である田邑と生徒である弥生の距離感が気に入らないレイナ(川床明日香)は「城嶋さんって田邑っちのことが好きでしょ?」とクラスのみんなの前で弥生に詰め寄る。
白石(中村嶺亜)は、自分が弥生と付き合っているとクラスメイトに宣言し、さらには田邑に対し「先生って、俺のライバル?」とけん制する。
大学時代、田邑は由美子と再会するが、由美子の右手の薬指に指輪を見つけてしまう。もう新しい恋人と新しい人生を過ごしているのだと、自分を納得させようとするが、ライバルがいようとも、どうしても由美子を諦めきれない過去があった。
■田邑は由美子を思い続ける
田邑は由美子と再会したことを児玉(須賀健太)に報告していた。児玉は驚きながらも、由美子と再会したことへの感想を尋ねてくる。田邑は迷うことなく、奇麗だったよと明かす。さらに、あか抜けて前に進んでいる感じだったと付け加える。由美子が自分のことを忘れていることが寂しいという口ぶりだった。
そんな田邑に児玉は由美子と再会してどうしたかったのかと問う。すると、田邑は教師と生徒ではなくなったことでどうにかならないかなと考えていたと告白。その一方で、教師と生徒という関係で出会っているため、無理かもしれないという思いも抱えていたと素直に述べる。
そんな田邑に、児玉は何も言わない。もしかしたら言えなかったのかもしれない。田邑もそれを感じとったのか、児玉に何でも話してしまうことに対し、「マジキモいわ…」ともらしていた。
この「キモい」は、由美子を諦めきれない自分にも言っていたのだろう。児玉が「そんなことないんじゃない」と言ったように、田邑の背中をそっと押してあげたくなった人もいただろう。
■由美子が願う田邑の幸せ
田邑の思い人である由美子は、田邑のことを思っていた。田邑に教えてもらったトラの絵を指でなぞる由美子。たったそれだけでも、由美子にとって田邑と過ごした日々は、幸せな瞬間だったことが伝わってくる。
場面が変わり、由美子が生徒と恋バナをするシーンが映し出される。生徒は由美子の話を聞き、田邑が今でも由美子のことが確実に好きだと断言。由美子は否定することなく、かわいらしくほほ笑む。
何も言わない由美子に、生徒は、由美子と田邑は、現在、教師と生徒の関係ではなくなったのに、何が駄目なのかと問う。すると、由美子は複雑そうな表情に。そして、少し考えた末、由美子は、教師と生徒として出会ったからこそ、「田邑にとって自分はいい存在ではないと思う」と打ち明けるのだ。
さらに、由美子は「彼には幸せになってほしい」と告げる。この言葉には、由美子自身と幸せになる未来は含まれていない。田邑が由美子を思っていると知っているからこそ、由美子が自分抜きの田邑の幸せを祈っていることが何よりも切なかった。
■田邑のために由美子の前に現れたのは…
由美子を諦められない田邑は、児玉に由美子への思いをぶちまける。由美子の幸せを願えない田邑は、早く社会に出て、自立した大人になるために、大学を辞める決心をしたようだった。しかし、そんな田邑に、児玉は黙ってはいられず、由美子に会いに行くことに。
児玉から全ての話を聞いた由美子は激怒。由美子は田邑の前に現れ、「美大を辞めるってどういうことですか」と投げ掛ける。すると、田邑は由美子に釣り合う大人になるために大学を辞め、働いて稼いで由美子に告白すると宣言。
由美子は「駄目です」と田邑が大学を辞めることに反対する。さらに、泣きながら、田邑のおかげで生きやすくなったことや続けられていること、教師生活に後悔はないと明かす。
全て捨てようとしている田邑に、自分の将来のことを考えなさいと叱る由美子。そんな由美子に、田邑は先生みたいなことを言うんだねと告げる。その一言は、田邑が由美子を諦めようとしてるようにも思えた。
しかし、田邑は諦めきれなかった。由美子を思い続けた苦しい日々も、由美子と過ごした幸せな日々も田邑にとっては大切な恋だったのだから。田邑は走り出し、由美子に自分の思いをぶつける。
由美子にも田邑の思いは届いていた。うれしそうに笑い、田邑の思いに応える由美子。思いが通じ合った2人の美しすぎるキスシーンには、「2回するとか聞いてない…!」「ドキドキした」という視聴者が続出。また、幸せいっぱいの田邑と由美子の姿が大きな話題を呼び、「#先生さようなら」がトレンド1位を獲得し、「#由美子」などの関連ワードがトレンド入りを果たした。
◆文=ザテレビジョンドラマ部