俳優の役所広司が18日、東京・新宿ピカデリーで主演映画「峠 最後のサムライ」(小泉堯史監督)の公開後舞台あいさつを行った。
作家・司馬遼太郎が幕末の風雲児と呼ばれた長岡藩家老・河井継之助を描いたベストセラーが原作。撮影は4年ほど前。コロナ禍で3度の公開延期を経て、6月17日に封切られた。
公開から1か月がたち、役所は「暑い中、また、コロナウイルス感染が広がっている中で劇場まで来ていただいて、本当にありがとうございます。まだ公開が続きますので、またこの映画を見に来てください」と感謝のあいさつ。時代劇の面白さ、意義について「人間の生活、生き方は、今もそんなには変わらないでしょうけど、(当時は)いろいろなことが簡潔だったと思う。余分なものを削り取った生き方、日本人の習慣、文化がシンプルに伝えられるのが時代劇。同じ人生を生きてきた過去の人を演じたり、見たりすることで学ぶことがたくさんある。時代劇ははっきり、くっきりと(観客に)伝わるような気がします」と語った。
坂東龍汰は「フィルムでの撮影だったので、失敗ができないなって。役所さんとのシーンは、袴(はかま)の中では(膝が)カタカタしていました。本番は大丈夫だったんですけど」と照れくさそうに明かした。