歌・三味線・尺八の“三刀流”の演歌歌手・彩青(りゅうせい=21)が昨年末にリリースしたシングル「王手!」が注目されている。同じ細川たかし門下生で姉弟子にあたる杜このみが5年前にリリースした楽曲のカバー。2つの「王手!」は相乗効果で売り上げを伸ばしているというのだ。
演歌第7世代としても活動する彩青の新曲は、杜との競作となった。師匠の細川も競作したことがある。1983年にちあきなおみの「矢切の渡し」(76年)をカバーし、大ヒットとなった。
音楽関係者は「彩青の『王手!』はスタートこそあまり数字的な動きはなかったのですが、年末年始にいろいろな歌番組に出演し、キャンペーンなども行い、少しずつ売上枚数も伸び始めている」。
彩青の「王手!」と同時に、杜バージョンも伸びてきた。「5年前にリリースした演歌のシングルが動くのも珍しいのですが、年明けから着実に枚数が出るようになりました」(同)
杜ファンの間では「王手!」は良作という評判だったが、当時そこまで広がることはなかった。
「彩青が『王手!』を歌ったことで、姉弟子の杜バージョンも聴いてみたい、となる人が多いのです」(同)
杜と彩青の競作「王手!」は師匠・細川が大ヒットさせた「矢切の渡し」のような存在になっていくか。