島田陽子さん 大腸がんで他界 69歳 …国際派女優が〝最後の公の場〟で見せた姿

島田陽子さん 大腸がんで他界 69歳 …国際派女優が〝最後の公の場〟で見せた姿

昨年12月のイベントに登場していた島田陽子さん(東スポWeb)

(東スポWeb)

 国際派女優の島田陽子さんが25日午後1時前、東京・渋谷区の病院で死去した。享年69。関係者によると大腸がんを患い、入退院を繰り返していたが、最近になり体調が急変したという。

 公式SNSはアメブロだけで、2013年8月を最後に更新が途絶えており、近況をつづっていなかった。一昨年11月には、都内コミュニティーFMのラジオ番組に出演。パーソナリティーが自身のブログで「陶器のような肌で半端ないオーラ さすが大女優さんですね ハリウッドからオファーがあり、三船敏郎さん生誕100年ということでオマージュ作品の映画のプロデュースをされるそうです」と、本人に代わり告知していた。

 昨年12月、報道陣に久々姿を見せた角川映画祭が、最後の公の場にとなった。20歳すぎのときヒロインを演じた名作「犬神家の一族」(1976年)の4Kデジタル修復版上映後、トークイベントに出席。「犬神家でこういう登壇は初。今までなかった」「個人的に犬神家が一番好き」と、島田さんはノッケからノリノリ。修復版で若かりし自分を見た感想を「あまりの画面のきれいさでビックリしました」と語った。

 撮影エピソードや裏話も明かしたが、島田さんが犬神家について詳細に語るのはこれが初めて。年月がたっても色あせず、語り継がれる日本映画に女優として関われた幸せを口にし、最後は客席に向かって「犬神家を末永くよろしくお願いします」と頭を下げた。

 島田さんは身長が170センチ以上あり、登壇した際は独特な存在感を放った。かつてワイドショーをにぎわせたころと比べると痩せた印象だが、肌の色は白く、美貌は相変わらず。ただ、話をしていて息継ぎするたび、その息を吸い込む音がマイクに拾われ、声を出すのが苦しそうな印象だった。

 イベント後に島田さんの体調について聞いたが、関係者は「(昨年)9月にハリウッド映画の撮影から戻って来ている。健康だと思うんですけどね」と答えている。

 島田さんは1971年のドラマ「続・氷点」(テレビ朝日系)でブレーク。犬神家のほか、74年の映画「砂の器」やドラマ「華麗なる一族」(テレ朝系)、78年のドラマ「白い巨塔」(フジテレビ系)など名作に出演した。80年には米ドラマ「将軍SHOGUN」のヒロイン役でゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞。国際派女優の名をほしいままにした。

 80年代からは不倫、借金、そしてヘアヌードと波乱万丈で、昨年11月にも週刊誌に金銭トラブルが報じられた。だが、その翌月の犬神家イベントでは実に優雅で、堂々と檀上に立っていた。

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