同時に同社の「第一コミック局」編集者一同も声明を発表し、「守られるべき権利を守りたいと声を上げることに、勇気が必要な状況であってはならない。私たち編集者がついていながら、このようなことを感じさせたことが悔やまれてなりません」と後悔の思いを告白。芦原さんの意向をドラマ制作側に伝え、交渉していたのは「弊社の担当編集者とメディア担当者」だったとし、「弊社からドラマ制作サイドに意向をお伝えし、原作者である先生にご納得いただけるまで脚本を修正していただき、ご意向が反映された内容で放送されたものがドラマ版『セクシー田中さん』です」と説明した。
小学館に関わる漫画家からは様々な声が上がっているが、「うるわしの英国シリーズ」などで知られる波津彬子氏は編集者一同の声明について「上層部との調整のため、出すのに時間がかかったと聞いています」と自身のX(旧ツイッター)に投稿。「現場の人たちは頑張ってくれた」と続けた。
また、同社の「プチコミック」などで「ニセカレ(仮)」「リベンジ・ウェディング」などを執筆している安タケコ氏は「今日の声明文が出るまでに深夜まで何度も練り直し、芦原先生と作品を大切に想い、芦原先生を想う作家や読者の皆さまを気遣い、誰かがやり玉になってはならない、と丁寧に考えられた文章です」と声明に触れ、「そして声明文が出る時は『遅くなってごめんなさい』『不安にさせてごめんね』と言ってくださいました」と編集者からの言葉を紹介。
そして「自分たちの声をあげること、真実を明らかにすることは本当に想像を絶する苦労があったと思います。きっと偉い人とたくさんケンカしたと思います。誠実に今回の件に向き合い、たくさんの編集者の皆さんが戦ってくれたのです」と声明を出すに至るまでの編集者たちの苦労をおしはかった。