寺島しのぶ 女優道でちらついた母・富司純子の評判「“素晴らしかった”とか、武勇伝しか聞かない」

 女優の寺島しのぶ(50)が、12日放送のNHK・Eテレ「スイッチインタビュー」(金曜後9・30)に出演し、母の女優・富司純子(77)にまつわるエピソードを語った。

 歌舞伎の名家に生まれ、自身は女優として活動する寺嶋と、日本球界で選手、監督として活動し、野球殿堂入りも果たしたラミレス氏という異色対談の第2弾。ラミレス氏の質問に寺嶋が答えた。寺嶋は学生時代の1992年に名門・文学座に入団し、芝居を基礎から学んだ。

 ラミレス氏からは「20代のころ両親の存在でつらい思いをしたことはありますか?期待が大きすぎてとか」と質問が飛んだ。すると寺嶋は「すごいありましたね」と回答。その多くは、富司についての周囲の評判だったという。「いざ女優になってみると、いろんなところで“お母さんは素晴らしかった”とか、“お母さんはきれいだった”という武勇伝しか聞かないんですよね。それで縮こまりなりそうになりながらも、そこを超えていかないと自分はダメなんだなと常に思っていた。反骨精神しかなかった。1人の独立した女優になりたいとか。そういうことで、ものすごい突っ張っていた」。一方で、「若い時はホント、なめ切っていたと思う」とも打ち明けた。

 チャンスをつかんだのは映画「赤目四十八瀧心中未遂」主演。原作は直木賞受賞作で、作品に心底惚れ込んでいた寺嶋が、出版社に自らPRの手紙を送って主演をつかみ取った意欲作だった。しかし、ここで立ちはだかったのが母だった。

 「『赤目四十八瀧心中未遂』の台本は、本当にいろんなセックスシーンがあって。それをたまたま、うちの母がいる家に置いて行っちゃったんですよ。台本を」

 過激な性描写が多い作品だったためで、富司からは猛反対されたという。「“あんた、何てことするの!”って言って。“これはどんな結果になるか分かってるのね?”って言われて。私は一つのパートだけで、何も気にならなかった。“意味が分からない”と言ってて。だけどお母さんは“年を取った時に見直したらきっと後悔する”って、断定で言ってきたんですよ」。しかし、運命の役に巡り合った寺嶋はひるまなかったそうで、「私も“スパイシー”だから、“やってみないと分からないじゃん!”って、すごい戦いましたけどね」と思いを貫いたという。

 寺嶋はこの作品で、毎日映画コンクール、日本アカデミー賞、ブルーリボン賞など各映画賞の主演女優賞をほぼ総なめ。自分の判断が正しいことを、結果をもって証明した。

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