実写版「ONE PIECE」コスプレ劇じゃない!日本漫画×本気のネットフリックスが作った最高のエンタメ

【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。先月31日に「ONE PIECE」(2023年)の実写版がついにネットフリックスで配信スタートしました。日本以外にも米国、フランス、イタリア、スペインといった各国の視聴ランキングで1位になり、ニュースになっています。

 配信直後はアクセスが集中し、一時つながりづらくなったほどファン待望の配信。過去には映画「ドラゴンボール」(09年)などがハリウッドで実写化されましたが、原作ファンをがっかりさせました。ファンの目は厳しく、実写版はそれだけ批判の対象となりやすいジャンルです。

 ところが、本作は配信されるやいなや絶賛の嵐。私も配信当日に見たんですが、率直な感想は素晴らしい! 本作にエグゼクティブ・プロデューサーとして参加している原作者の尾田栄一郎先生が「納得できなかったら公開を延期する」と約束しただけあり、ネットフリックスの本気度を見たなと思いました。

 今回は実写化成功の要因を解説したいと思います。全8話なのですが、制作費が1話あたりなんと約26億円! 日本だと制作費1億円で大作と言われていますから、ハンパない資金力で「ONE PIECE」の世界観を見事に再現できています。

 また、これまで実写化で失敗した要因の一つに、役者が衣装に負けちゃってコスプレ映画になっていたことが挙げられますが、今回キャスト陣も衣装に負けてはいません。ルフィ役のイニャキ・ゴドイもハマり役でしたし、新田真剣佑さんもゾロにしか見えない。そのキャスティングも見事でした。

 さらに本作は吹き替え声優を、ルフィ役の田中真弓さんをはじめとしてアニメ版と同じ顔ぶれにしています。アニメファンの世界観を壊さなかったことも大きかったと思います。すべては原作へのリスペクトですよね。日本が世界に誇る漫画文化とネットフリックスの本気度が最高のエンターテインメントを作り上げたと思います。

「ONE PIECE」の“日本漫画×ネットフリックスの本気度”が成功例となり、日本漫画の実写化は増えそうですよね。「NARUTO―ナルト―」「鬼滅の刃」なんかも見てみたいですし、世代的にはやはり前回とは違う「ドラゴンボール」も見てみたい。本作が日本漫画実写ブームのきっかけになったことは間違いありません。

☆ありむら・こん 1976年7月2日生まれ。マレーシア出身。玉川大学文学部芸術学科卒業。ローカル局のラジオDJからキャリアをスタートさせ、その後映画コメンテーターとしてテレビ番組やイベントに引っ張りだこに。最新作からB級映画まで年間500本の作品を鑑賞。ユーチューブチャンネル「有村昆のシネマラボ」で紹介している。

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