実写で描く「私たちが住む現実世界」と、アニメで描く「ドラゴンが棲む異世界」の2つの世界を行き来する物語で、現実世界の「横須賀」に住む空想好きな女子高生のナギを中島が、ドラゴンが棲む異世界「ウーパナンタ」で生きる “ドラゴン乗り”の少年タイムを奥平が演じている。
劇中で使用される架空の言語、ウーパナンタ語は本作のために作られたオリジナルの言語。先日「東京コミックコンベンション 2023」内で行われた本作のスペシャル・プレゼンテーションには奥平演じるタイムが憧れるドラゴン乗りの英雄アクタを演じた新田真剣佑が登壇し、奥平のウーパナンタ語を大絶賛。「いまでも分からないことがあるくらい難しくて…」と苦笑いの奥平だったが「タイムは15年間ウーパナンタで生きていた子なので、(ウーパナンタ語を)すらすら言えないといけないと言われて。ただ喋るだけでなく、感情を伝えることも必要でした」と苦労したことを明かしつつも、なかなかない機会なので「楽しめたかなと思います!」と笑顔を見せていた。
習得は難しかったが、撮影中はなるべくウーパナンタ語で言いたいことを考えるようにしていたという。「台本にはウーパナンタ語で書かれていなくても、ウーパナンタ語で言いたいところは、現場で相談して、言語学者の先生に相談して(セリフを)作ってもらっていました」と、前向きに取り組んだ撮影を振り返っていた。
新田演じるアクタと壮絶なアクションシーンを繰り広げる元英雄のスペース役の森田は、それぞれの思いをぶつけ合うようなアクションだったそう。「スペースに関しては泥臭く、パワフルというのがあったので」とキャラクターの特徴を解説し、「とにかく吊られて、引っ張られてという日々を過ごしていました。アクションシーンはおじさんたちで集まってヒーヒー言いながら頑張っていました」と苦笑いしながらも、充実感を漂わせていた。
本作がディズニープラスで配信されることにちなみ、ディズニー、ピクサー、マーベルなど、どの作品の世界に飛び込みたいかという質問が飛ぶ場面も。奥平はおもちゃの世界に行ったら楽しそうという理由で「ピクサーの『トイ・ストーリー』です」とニッコリ。津田は「カイロ・レン(の声)をやっているので、『スター・ウォーズ』」と回答。「悩むな…」と少し考えた森田が、「プーさんと共演したいです」と回答。奥平が「意外ですね」と目を丸くすると、森田は「みんなプーさんと共演したいと思うけどなあ」と満面の笑みを浮かべて会場をほっこりとしたムードに包み込んでいた。
取材・文/タナカシノブ