天海祐希『緊急取調室』キントリチームを苦しめた“クセ者”ゲスト俳優を振り返る

天海祐希『緊急取調室』キントリチームを苦しめた“クセ者”ゲスト俳優を振り返る

劇場版『緊急取調室 THE FINAL』(6月16日公開) (C)2023劇場版「緊急取調室 THE FINAL」製作委員会

(ORICON NEWS)

 俳優の天海祐希が主演を務め、捜査一課の取り調べ専門チーム「緊急事案対応取調班=通称・キントリ」が、一筋縄ではいかない厄介な被疑者と“言葉と心理戦による駆け引き”を繰り広げながら、事件の裏に隠された「真実」を暴いていくテレビ朝日の人気ドラマ 『緊急取調室』が、最初で最後の映画化。『緊急取調室 THE FINAL』が6月16日より全国の劇場にて公開される。

 現在、BS朝日では第2シーズンを再放送中。また、「TELASA(テラサ)」をはじめ各配信サイトで過去作を視聴することができる。これまでのシリーズでキントリが取調べた被疑者は、警察官、弁護士、医師、キャスター、教師、棋士、サラリーマン、霊能力者、主婦、活動家、高校生、ロボット、実業家、プロボクサー、オウムなど、およそ100人。“被疑者”を演じたゲストキャストの豪華さも人気の要因の一つだった。映画公開前に、ドラマシリーズを彩った“被疑者”たちを振り返る。

■1stシーズン:2014年1月9日〜3月13日
真壁がキントリの一員に! 初っ端から厄介な犯人が続々登場!

 天海が演じる真壁有希子が、警視庁特殊犯捜査係(SIT)から緊急事案対応取調班、通称キントリに異動となり、チームの一員に加わった第1話。異動早々、真壁が取調室で対峙することとなったのが、高嶋政伸が演じる「名前のない男」だ。交番に爆発物を届け、警察官1人が死亡する事件の犯人として出頭した男。真壁は名前も明かさないその男から、次に仕掛けられた爆発物の在り処を聞き出さなくていけなかった。しかし、「名前のない男」は一筋縄ではいかない切れ者で…。高嶋の不気味なまでの怪演っぷりも相まって、“普通の刑事ドラマ”ではないと印象付けた。

 第2話は、林家正蔵と小芝風花が登場。そして、安達祐実と田島令子が登場した第3話はファンの中でも語り草となっている。夫を殺害したと自供する美しい妻(安達)と、夫の母(田島)。被疑者が女性であることから主取調官に任命された真壁だが、妻は涙を見せ真壁の同情を誘ったかと思えば、供述を二転三転させながら嘘だらけの供述を繰り返す。取調室での天海と安達の対決が白熱していくにしたがって視聴率も上昇し、瞬間最高で19.0%にまで達し、番組平均視聴率16.1%を記録した(視聴率は世帯、ビデオリサーチ調べ、関東地区)。

 その後、神保悟志、泉谷しげる、満島真之介、浅野和之らが取調室にやって来た。

■ドラマスペシャル:2015年9月27日
1年半ぶりの復活 “Wゆき”と演技バトル

 1年半ぶりの復活となったこのドラマスペシャルで、『緊急取調室』の人気は決定的となった。ゲストは松下由樹と斉藤由貴の“Wゆき”。斉藤が演じる報道キャスターにキントリが取材される中、キントリは仮釈放されたばかりの松下演じる元美容師を取り調べることに。女同士だからこそ揺れに揺れる熾烈なバトル、天海・松下・斉藤の3人が圧巻の演技で見せる取調べシーンは大評判となった。

■2ndシーズン:2017年4月20日〜6月15日
事件は「さらにおもしろくなってきたじゃない?」

 真壁らキントリチームが取調室で対峙する被疑者たちが、さらに厄介に!?パワーアップしていった2ndシーズン。第1話に登場したのは、三田佳子。配達員の若い男が配送車の中で薬物中毒死を遂げた事件で、自首してきた未亡人の女を演じた。しかし、指紋は一致せず、犯行に使われた薬物も発見できず、さらには自首した記憶さえ曖昧(あいまい)な状態に…。真壁らキントリチームに苦戦を強いる強敵を演じた。

 福士誠治、村田雄浩、田中美奈子や鶴見辰吾などが取調室にやって来た2ndシーズンだが、キントリが過去最高人数を取り調べることになったのが、矢田亜希子が出演した第4話。矢田演じる高校教師が担任するクラスで、授業中に一人の生徒が倒れ意識不明の重体となった事件だ。生徒が酸性ソーダを服用したことが判明し、真壁らキントリチームはクラスメイト29人全員を取り調べることに! しかし、矢田演じる担任教師が同席するせいで、取り調べが思うように進められない。焦った真壁の行き過ぎた行動をキントリチームの一員である中田善次郎(大杉漣)が咎めるなど、チームの仲をも乱す事態に。生徒を思いの優しい美人教師の正体も衝撃的な回として注目された。

3ndシーズン〜劇場版へ

■3ndシーズン:2019年4月11日〜6月20日
真壁が逆に「マル裸」に!?  キントリメンバーが深掘りされて描かれる!

 同じ刑事だった夫を亡くし、男社会である警察という組織の中でキャリアを築いてきた女刑事・真壁を、精神的にも揺さぶる事件となったのが、3ndシーズンの第1話。キントリチームが取調室で対峙することになるのは、浅野温子演じる警視庁初の女性刑事部参事官と、市川由衣演じる立て籠もり犯に人質にされる主婦。立て籠もり犯の交渉に指名された参事官は、たった1人で乗り込み、発砲音が聞こえた後、人質を救出し事件は解決。しかし、キントリチームが事件の経緯を記録するために参事官の取り調べを開始すると、犯人に指名された理由や、突入から発砲までの時間の短さなど不自然な点が引っ掛かり…。浅野が気迫に満ちた演技で、真壁の心を逆にマル裸にしてしまうのではないかと思わせられるほど追い詰めていった。

 そのほか、松井珠理奈、仙道敦子、松本まりか、倉科カナ、大久保佳代子、橋本じゅんらが登場。真壁らキントリチームに“マル裸”にされていく。そして、天海も印象に残っているという最終話(第9話)に登場したのが、吉田鋼太郎と吉川愛。かつてキントリチームが取り調べを希望した事件であると同時に、3rdシーズン第1話でキントリが取り調べるも自供を引き出せなかった連続殺人事件の被疑者との関連が疑われるという、複雑な事件。取調室が“吉田鋼太郎色”に染まったと評判を呼んだ。

■4thシーズン:2021年7月8日〜9月16日
“キントリ解散”へのカウントダウン 取調室での“言葉の銃撃戦”が激化!

 4thシーズン第1話の冒頭で「キントリが9月末で解散すること」が決定する中、真壁が対峙するのは、桃井かおり演じる有名活動家。真壁が出張のため乗り込んだ飛行機内で、搭乗スタッフを人質にとり、爆弾を機内に持ち込んだと語る。同じ便に乗っている国土交通副大臣を呼び汚職疑惑の真相を話すよう要求するが、その代わりに来た第一秘書が命を落としてしまい、現場に居合わせた真壁が世間からの非難を浴びることに。真壁だけでなくキントリチームの存続をも危うくする大事件となっていく。取調室での天海と桃井の緊迫感あふれるやりとりは、シリーズ最高回に挙げるファンも多いほど話題となった。

 岡山天音、神尾楓珠、高橋メアリージュン、小池徹平、杉田かおる、板谷由夏、大塚寧々、大谷亮平などが登場し、キントリチームと取調室で“演技合戦”を繰り広げた中、第5話で“前代未聞の被疑者”として登場するのが、なんと天海本人から出演オファーを受けたという人気声優の榎木淳弥。過去には殺害現場に居合わせたオウムを取り調べたこともあるキントリチームだったが、第5話でキントリが取り調べるのは、AIロボット。榎木演じるロボットの声に魅了されるファンが相次ぎ、SNSでも大盛り上がりの回だった。

■新春ドラマスペシャル: 2022年1月3日
キントリ“臨時再結成”で4thシーズンラストの伏線回収

 解散したキントリチームが再集結され挑むのは、第4シーズンのラストで発生した「8億円強奪事件」。キントリの前に立ちはだかるのは、有名大学の法学部教授である父(井上順)を筆頭に、東京高裁のトップ判事である妻(高畑淳子)、大手弁護士事務所のパートナー弁護士である長男(木村了)というスーパー法曹一家。そこに住み込みで働く家政婦(菜々緒)も何やら秘密を抱えており…。高畑をはじめとする手ごわい一家との対決が話題を呼んだ。

■劇場版「緊急取調室 THE FINAL」:2023年6月16日公開
最終決戦の相手は内閣総理大臣! 相手にとって不足なし

 『劇場版「緊急取調室 THE FINAL」』で真壁らキントリチームが挑むのは、日本のトップ、内閣総理大臣。戦後初の40代の総理としてカリスマ性やリーダーシップ、的確な判断力を発揮し高支持率を得るリーダー、長内(おさない)洋次郎(市川猿之助)。超大型台風が連続発生し、国家を揺るがす非常事態の中、官邸に「緊急災害対策本部」が設置されるが、長内はこの未曽有の非常事態の対策を図る重要な会議に、あろうことか10分遅れて到着する。

 日本列島を襲った台風が去り、各地の復旧が続く中、長内総理の前に突如現れた暴漢・森下(佐々木蔵之介)による総理襲撃が発生する。その場で拘束された被疑者・森下の取り調べのため「キントリ」メンバーが再集結することとなる。

 総理大臣襲撃事件を起こした森下は、緊急招集された“キントリ”メンバーの取調べに対し、犯行動機を語らないどころか、「取調室に総理大臣を連れて来い!」と無謀な要求を繰り返す。森下の取調べが行き詰まる中、長内総理に“ある疑惑”が浮かび上がり、真相解明のために“キントリ”メンバーは長内総理を事情聴取すべく動き出すことに。

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