大阪市中央公会堂で初心者向け文楽「中之島文楽」を上演へ

 人形浄瑠璃文楽を初心者の人にも気軽に楽しんでもらおうと大阪市中央公会堂(大阪市北区)で10月14日・15日、「中之島文楽」が開催される。

 

8回目を迎える今年は、「道行」をテーマにした文楽の名作2演目を同時上演する。一つは、三角関係の「恋のバトル」を展開する『妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)』「道行恋苧環(みちゆきこいのおだまき)」、もう一つは、悲しい「愛の逃避行」として描かれた近松門左衛門の代表作『曽根崎心中』「天神森の段」。幕間のトークコーナーでは、「渦 妹背山婦女庭訓 魂結び」で直木賞を受賞した、作家の大島真寿美さんをゲストに迎え、技芸員と道行についてのトークも。

 

 大阪市内で行われた記者会見で太夫の竹本織太夫さんは「人形浄瑠璃は和製オペラと言われるが、公会堂という西洋劇場で見るのは魅力的だと思う」「いつも舞台では、大きな声を出して怒鳴っていることが多いため、怖い人なんじゃないかと思われがち。トークコーナーでは、ちょっとゆるいところも見せていければ」、三味線の鶴澤燕三さんは「旋律の美しさ、太夫の美声を聴いてほしい」「文楽は魅力が尽きないので、トークコーナーではいつもあれも、これも喋ってしまう。今回は、司会の方にお任せして聞かれることを的確にお話しできれば」、人形遣いの吉田玉男さんは「公会堂はよく響くので、足遣いには“足拍子をあまり大きく踏むな”と、注意している」「初心者向けの公演なので、大きく分かりやすい振りをしようと思う」、人形遣いの吉田一輔さんは「簑助師匠が引退されて1年半だが、師匠が人形を遣っている時の動き方、見せ方が鮮明に蘇ってくるようになった。今回は、玉男兄さんの胸をかりるつもりです」「人形遣いになったのは、喋らなくていいので一番自分に向いていると思ったから。玉男兄さんがご自分でも話は得意ではないとおっしゃられましたが、得意でない二人がトークをします」と、それぞれ話した。

 
 トークコーナーは、竹本織太夫さん、鶴澤燕三さんは14日、吉田玉男さん、吉田一輔さんは15日に出演する。

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