元SDN48で現在、作家として活動する大木亜希子氏(34)が4日、都内で行われた映画『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』公開記念舞台あいさつに登場した。深川麻衣、井浦新、松浦りょう、柳ゆり菜、穐山茉由監督とともに、同作についてのエピソードを語る中、井浦の言葉に大木氏が涙を流す場面があった。
同映画は、大木氏による同名実録私小説の映画化。略して『つんドル』。元アイドルの安希子(深川)は、仕事なし・男なし・残高 10万円で人生に詰んだどん底アラサー。メンタルが病み会社を辞めた安希子は、友人のヒカリ(松浦りょう)から勧められ、赤の他人の56歳サラリーマン・ササポン(井浦)とルームシェアすることになる。一軒家で同居生活をスタートさせた安希子とササポンの、奇妙だが愛おしい日々が描かれる。
大木氏は同作の映画化に「うれしい奇跡が起きました」と笑顔。「2019年の秋にこの物語を書いたんですけど、その時は仕事なし、1番大切にしていた恋を失い、お金もない状況でした。その時は、きっと自分にとってあまり優しくない世界なんだってすさんでいました。そんな中、覚悟を決めて、本を書きました」と振り返った。
きょう11月4日の“いい推し”の日にちなみ、推しを問われた井浦は、大木氏と回答。「もう全てがちゃんとしてる。(大木の)人生の一部の同作を通して見た時に、こんな経験を経たからなんだろうなと。仕事を超えて、やっぱり人としてすばらしいなと思う」と話すと、大木氏は「本当にうれしい」と号泣。
大木氏は「人によって人が作られるんだなっていうのが、この映画にもテーマになってます。私は本当に弱い人間です。でも、こんな自分でも立ち上がれたから、きょう来てくださった皆様が、悩みがあっても立ち上がれるんだよってお伝えできてたらうれしいです。ありがとうございます」と涙をぬぐいながら言葉をつむいだ。