“ブルゾンちえみ”こと、藤原しおり(32)が自身のユーチューブで「急なことではあるのですが、3月31日をもちましてこのチャンネルを一度、閉じることにしました」と、3月末でインスタグラム、ツイッターなど全てのSNSアカウントを削除した。過去のアーカイブも残さず“全削除”という潔すぎる決断の裏には、元所属事務所との確執があったのではないかと「NEWSポストセブン」が報じている。
キャリアウーマンスタイルで放つキメゼリフ「35億」は2017年の新語・流行語大賞のトップテンに選出。大ブレークを果たしたが20年3月に所属事務所を“円満退社”。イタリアに留学する予定がコロナ禍に見舞われ、退社後も引き続き国内で活動していた。
「ホントは、ブルゾン辞めてイタリア行ったタイミングで(SNSの削除などを)やるはずだったんだろうなーとも思いつつ、当時はいろんなものが惜しくて手放せなかっただろうなとも思っています」と胸中を明かしていたが、20年の退社時、実は事務所と本人双方が弁護士を立てるほど交渉は難航。“円満退社”の条件として、SNSのアカウントを継続する代わりに芸名を変えること、イタリア留学で芸能活動に冷却期間を置くことが約束されたという。
インスタグラム220万人のフォロワーは、コロナ禍にフリーになったばかりの藤原にとって大事な食いぶちになったはず。しかしながら「“ブルゾン”として集めたフォロワーを抱えたままの退社は筋が通らないと考える部分もあったのではないか」という。
「ブルゾンの所属していたワタナベエンターテインメントといえば、小柳ルミ子さんが独立した際、テレビ局各局に『弊社とは一切関係ありません』とFAXが届いたことを今も覚えている」(テレビ局関係者)という過去の事例もあるだけにこうした報道も出てくるのだろう。
藤原とラジオで共演経験もある、同志社女子大学教授(メディア学)の影山貴彦氏がこう言う。
「地元の岡山でパーソナリティーをつとめる番組はEテレのように真面目な内容も論じていて、ご本人もまじめで誠実。タレントは自身と異なるキャラづけに悩むことも多いですし、余計な争いごとはしたくない平和主義な方だけに最大限の気遣いをもって、しっかり区切りをつけたいとの決断だったのかなと思います。“バズる”という言葉が象徴するようにSNSは“考えられないところから広がる自由さ”が良さ。最近はタレントの活動を守るべく公正取引委員会も目を向けるようになりましたし、もしもそのような対外的な圧力が加わるようなことがあれば看過できません」
最近ではジャニーズタレントたちも個人アカウントを開設。SNSが個人の資産になりつつある中、過去の記録を削除して“なかったこと”にしてしまうのは惜しい気もするのだが。