中日ドラゴンズや読売ジャイアンツで活躍しただけでなく、国際大会でも日本代表として劇的な一打を放った。勝負強さがあるように見えるが、若い受賞者2人を見ると井端氏は「僕はサヨナラヒットを初めて打ったのが30歳。それまでは全く打てなくて、チャンスでは『回ってくるな』としか思っていなかった。素晴らしいの一言ですね」と称える。
通算5本のサヨナラ打を放っている井端氏だが「その1本打ってからは、ずっと『回ってこい』としか思っていなかったですけど、打つ前までは『前のバッターで決めてくれ』としか思っていなかった」と苦笑い。サヨナラ打の前、丸山も宗も腹をくくって打席に立っていたことを語っており、井端氏は「くくれなかったら、なかなか打てないですよね」と振り返る。そして、その原因も自己分析。「怖い監督がおられましたし…。なかなか腹をくくることができなかった(笑)。打てなかった瞬間にバシャンと何かをやるのは、よく見ていた。それがバットの出を悪くさせていたのかな」と“闘将”が原因だったと冗談交じりに明かし、笑わせていた。
丸山は、9月25日に神宮球場で行われた対横浜DeNAベイスターズの24回戦、0対0で迎えた9回裏、一死二塁の場面で左中間へサヨナラ二塁打を放った。自身初となるサヨナラ安打は、チームのリーグ連覇を決定する一打となった。
宗は、9月19日に京セラドーム大阪で行われた対福岡ソフトバンクホークスの25回戦、同点で迎えた延長10回裏、二死満塁の場面でセンターへサヨナラ安打を放った。この勝利でチームは首位福岡ソフトバンクとの直接対決に3連勝し、ゲーム差なしに肉薄。リーグ連覇を目指すチームを勢いづける価値ある一打となった。
本賞は、レギュラーシーズンを通じて最も劇的なサヨナラ本塁打、またはサヨナラ安打などを放った選手(セ・パ両リーグの各1選手)に贈られる賞。月間『スカパー!サヨナラ賞』の全12プレーの中からファン投票で選出された。受賞した丸山、宗にはオリジナルトロフィーと賞金200万円が贈られた。