サッカー元日本代表MF中田英寿氏(46)が代表取締役を務める、日本酒の販売促進事業を行うJAPAN CRAFT SAKE COMPANYは10日、4月21日から同30日まで東京・六本木ヒルズアリーナで日本最大級の日本酒イベント「CRAFT SAKE WEEK 2023 at ROPPONGI HILLS」を開催すると発表した。
「CRAFT SAKE WEEK」は、09年から日本全国47都道府県をめぐる旅をスタートし、400を超える酒蔵を訪れてきた中田氏がオーガナイザーを務め、16年から始めた。日本酒、農業、工芸を中心に数多くの生産者のもとを訪ね、日本が誇る文化や技術の素晴らしさに出会ってきた同氏が、日本酒の奥深さと可能性を強く感じたことでプロデュースした。
日本全国から厳選された酒蔵が日替わりで出店するため、いつ来ても新しい出会いがあり、自分の好みに合った日本酒を見つけることが出来る。また、蔵元が自ら日本酒を振る舞うことで、参加者は日本酒の選び方や楽しみ方を直接聞くことができるほか、それぞれの酒蔵のこだわりや特徴の違いなどを知ることで、日本が誇る“SAKE”文化に触れ、日本酒の魅力を再発見できるイベントだ。これまで東京・六本木をはじめ、九州では博多、東北では仙台などの地域でも開催。、20年以降は新型コロナウイルスの感染拡大を受け開催が見送られてきたが、22年9月には東京・国立代々木競技場で開催された複合型都市型フェス「J−WAVE presents INSPIRE TOKYO〜BEST MUSIC & MARKET〜」でスピンオフ企画ながら、3年4カ月ぶりに「CRAFT SAKE WEEKEND 2022 at INSPIRE TOKYO」を開催した。
延べ60万人以上が来場してきた本イベントとしては、約4年ぶりの開催となるが、厳選された酒蔵100蔵と、世界的な星付きレストランをはじめ、通常ではなかなか予約を取れない人気レストラン15店が出店。開催期間中は、一流シェフによるイベント限定のオリジナルメニューとともに、各酒蔵こだわりの日本酒を楽しめる。また、会場のインスタレーションは弘前れんが倉庫美術館、帝国ホテル新本館(36年完成予定)をはじめ、数多くの作品を手がける建築家の田根剛氏が担当。器として古来、使われてきた「Mass=枡」をコンセプトとして、一升の量が入る“枡”を約3000個使用することで、圧倒されるような量の枡が会場を包み込み、柔らかい木の表情と光が豊かな空間を演出。さらに、ジャンルの異なるDJが空間や会場のデザイン、雰囲気に合わせて音楽をセレクトし、心地よい空間をつくり出す。
◆「CRAFT SAKE WEEK」 16年の東京・六本木を皮切りに福岡、福島、仙台などで開催。18年10月には、スペイン・バルセロナで開催された国際PR協会(IPRA)主催する国際PRアワードの最高峰「ゴールデン・ワールド・アワーズ」(GWA)でアート&エンターテインメント部門の最優秀賞を受賞した。
◆中田英寿(なかた・ひでとし)1977年(昭52)1月22日、山梨県甲府市生まれ。同県立韮崎高から95年にJリーグのベルマーレ平塚(現J1湘南ベルマーレ)に加入。98年にセリエA(イタリア)ペルージャに移籍し、ローマ、パルマ、ボローニャ、フィオレンティーナ、そしてプレミアリーグ(イングランド)ボルトンと渡り歩く。98年フランス、02年日韓、06年ドイツとワールドカップ(W杯)3大会に出場。ドイツ大会後の2006年(平18)7月3日に現役を引退。国際Aマッチ77試合出場11得点。オリンピックにも96年アトランタ、00年シドニーの2大会に出場。
引退後は世界約90カ国、150以上の都市と日本全国を旅した。その中で、日本酒のおいしさと文化的可能性を強く感じたことから、15年に「株式会社JAPAN CRAFT SAKE COMPANY」を設立。日本酒開発やイベントコンサルティング、日本酒アプリ「Sakenomy」、日本酒のトレーサビリティーシステム「Sake Blockchain」の開発など幅広い活動を行っている。また、日本酒以外にも日本文化を国内外に紹介するため、旅の軌跡を紹介するウェブメディア「に・ほ・ん・も・の」や、厳選した作り手を紹介し多言語で出版される書籍「に・ほ・ん・も・の」(KADOKAWA)など、多くのメディアで情報を発信している。