中田英寿氏「今、すごい農業に興味がある」日本酒と並行しお茶の普及や産業構造改革にも意欲

中田英寿氏「今、すごい農業に興味がある」日本酒と並行しお茶の普及や産業構造改革にも意欲

「Dprime Lab」新プロジェクト発表会に参加した中田英寿氏(撮影・村上幸将)

(日刊スポーツ)

サッカー元日本代表MF中田英寿氏(45)が13日、都内で行われた三菱UFJ信託銀行の情報銀行サービス「Dprime(ディープライム)」のプロジェクト「Dprime Lab」新プロジェクト発表会に参加した。

席上で「今、すごい農業に興味があって」と農業に関心があると語った。具体的には、ワールドカップ(W杯)ドイツ大会後の2006年(平18)7月3日に現役を引退後、普及やビジネスとして取り組んできた日本酒に加え、お茶も、普及やビジネス、産業構造の改革に取り組んでいきたいと語った。

中田氏は引退後、世界約90カ国、150以上の都市と日本全国を旅した中で、日本酒のおいしさと文化的可能性を強く感じた。そのことから、15年に「株式会社JAPAN CRAFT SAKE COMPANY」を設立。日本酒開発やイベントコンサルティング、日本酒アプリ「Sakenomy」、日本酒のトレーサビリティーシステム「Sake Blockchain」の開発など幅広い活動を行ってきた。

お茶に関しても21年9月に、自身がプロデューサーを務める「にほんもの/NIHONMONOプロジェクト」と、ポッカサッポロフード&ビバレッジ、1918年(大7)創業の石川の有限会社・油谷製茶の3者によって「水出し 加賀棒ほうじ茶 にほんものエディション」を開発するなどしてきた。中田氏は、これまでの活動を踏まえ「数年、日本酒のことに、ずっと取り組んでいますけど、お茶も日本酒と一緒にやっていくつもり」と語った。

その上で「お茶は非常に面白くて、採れる産地はアジアがメイン」と、お茶の可能性について言及。一方で、コロナ禍などで、アルコールの消費量が減っている状況の中「でも、アジアのブランドは、ほとんどない。お茶、コーヒーの需要は高まっているのに生産者は減り、単価は落ちている。需要は高まっているのに、関わっている方が苦労している。はまっていないだけで、価値があるんじゃないか?」と、お茶の業界の課題と可能性を語った。

さらに「過去10年、日本酒は伸びていて、全く同じ伸びをしているのがお茶。インバウンドで、世界に日本食屋さんが増えた影響から海外への輸出は伸びている」と、日本酒とお茶の輸出が伸びていると分析。一方で「それなのに、国内の販売、生産者は減っているというのは、日本酒と茶は同じだなと」と課題も指摘。「日本酒をやることで飲食店流通、世界への輸出が分かってきた時に、お茶もやれば変わるのではないか、日本の長いお茶の文化がある中で、自分が関わるのは面白いんじゃないかと」と、自ら関わって業界の構造を変えていきたいと口にした。

お茶への関わり方の現状について、中田氏は「3、4月の収穫の時期から1、2番茶の8、9月までは茶産地を回っています」と語った。その上で「全国の農家を回っても、困っている人もいれば、すごいもうかっている人がいる」と指摘。コロナ禍でオンラインでのミーティングなども増えていることを踏まえた上で「オフラインの時間が大事になってくる。(今の)混沌(こんとん)とした状況では、住む、毎日、食べることが重要になるのではないか」と提言した。

そして「農業は、非常に関わってやっていくくらい、面白い。産業全体が、どうなれば良くなるかを考える。全体の構造が良くなるためには、データが必要。それが、どういうことで起きているか仮説を立て、良くしていくしかない」などと熱く語った。

発表会では、Dprimeアプリの個人ユーザーと企業が、社会課題解決に向けた商品、サービスを作るプロジェクトとしてスタートした「Dprime Lab」の第1弾として、廃棄食材から生まれたサステナブルビール「WASTE 2 BEER」4種類が発表された。また、14日から第2弾として、廃棄される生花、ロスフラワーを活用した新事業と、伝統産業、具体的には日本酒、ビール、お茶、コーヒーをおいしく飲める器を共創する新事業をスタートすることも発表された。

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