世界的なバイオリニストで、オーケストラの最高峰、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第1コンサートマスターを務める樫本大進さんが、コロナ禍の後、初めてゆかりの地・兵庫県赤穂市へ帰ってくる。7月5日、赤穂市文化会館(赤穂化成ハーモニーホール、同市中広)で、フランソワグザビエ・ロトさんが指揮するドイツの名門、ケルン・ギュルツェニヒ管弦楽団と協演。兵庫県内での公演は3年ぶりになる。
赤穂市は樫本さんの母潔子さんの出身地で、樫本さんも幼少期にたびたび滞在していた。その縁で、同市と姫路市を舞台に毎年、「ル・ポン国際音楽祭」を開いている。コロナ禍で2020、21年は中止されたが、樫本さんはドイツからオンラインで「ベルリン特別公演」を無料配信するなど、地元への思いを示していた。
7月5日の公演では、サンサーンス「バイオリン協奏曲第3番」でソロを披露する。赤穂での協奏曲の演奏は20年ぶりという。ほかに、ベートーベン「レオノーレ序曲第3番」、シューマン「交響曲第3番ライン」をオーケストラが奏でる。
樫本さんは昨年、演奏に使うバイオリンを1774年製デル・ジェス「ド・ベリオ」に変更。「ストラディバリウス」を超えるとされる名器の音色を披露する。
午後6時半開演(同5時45分開場)。S席1万1千円など。同館TEL0791・43・5111(火曜休館)